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Kamiigusa Asagi Diary

あさぎ介護日記2007年01-12月

上井草グルップボエンデ あさぎ介護日記2007年01-12月

1月  あさぎ介護日記

1月1日(月)
平成19年元旦、「明けましておめでとうございます!」と皆さん新年の挨拶を交わされています。お昼はお雑煮や沢山の種類のおせち料理をテーブルに並べ、皆さんでお祝いしました。特に伊達巻が人気で「これもう一個貰うよ」とTさん。あっちこっちと箸をすすめていらっしゃいました。

1月12日(金)
どんよりとした寒い朝。今日は、なかなかエンジンがかからず午前中の家事も捗りません。リビングのテーブルでお茶を片手にのんびりしていると、お料理上手なTさんが「コメ、幾つ研ぐの?」と心配顔。すかさず、お昼の献立をお願いしました。冷蔵庫の立派な大根を見て、「こういうのは、米の研ぎ汁でゆでこぼしてから、柔らか~く煮ると美味しいのよ。」と。慣れた手つきで、ふろふき大根を仕上げて下さいました。

1月24日(水)
今日はWさんの誕生日。あさぎのお年寄りたちに加えて、あかねから二人のお年寄りも立ち寄って祝ってくれました。丸いバースディケーキに立てられたろうそくを吹き消し、「ありがとう・・・」感激して涙ぐむWさん。Oさんから花束の贈呈も。あかねのお年寄りは、お呼ばれしたお礼にと、踊りを披露。皆さんが歌う「東京音頭」に合わせてヨイヨイヨイ・・・。Wさんの娘さんからは、大好きなワインが届いています。楽しいことばかりの一日でした。御歳86歳。来年も盛大にお祝いしましょうね。

1月26日(金)
夕飯の後、リビングで寛ぎながら、昔の思い出話を皆でしていました。 銭湯の話になり、Okuさんが、「昔はお風呂屋に行くと、三輔さんがいて、何でもやってくれたのよ」とおしゃり、皆懐かしそうにうなずいていました。Okuさんが「昔の男性は皆ふんどししていたわね。Tsさんも使っていたの?」と、Tsさんに尋ねると、「使っていました。」と、笑顔。楽しそうに話が弾んでいました。


2月  あさぎ介護日記

2月1日〈木〉
冬晴れの穏やかな1日。今日は昼食が終わると‘あんず’や‘あかね’からお年寄りが続々と遊びにみえて、スタッフがギターを取り出すと歌の会が始まりました。リクエストも飛び出して、和やかに時間が流れます。途中曲にまつわる話から、若い頃の思い出に繋がって行き、リビングには笑い声が・・・甘い羊羹とお茶を片手に夕方まで会は続きました。

2月3日(土)
今日は節分。みなさん午後のティータイム、「子どもが小さい頃はよく豆まきやったよ」などと豆をつまみながら思い出話に花を咲かせています。・・・っとその時、玄関から鬼が!「鬼は外、福は内」と皆さんいっせいに鬼に向かって豆を投げつけ見事、撃退しました。

2月5日(月)
今日は、Tさんの84回目の誕生日です。スタッフが出勤してくる度に「おめでとうございます」と声をかけられて、照れくさそうに嬉しそうに「もう、幾つだか分かんなくなっちゃったけどな…」と笑顔で答えます。午後からの誕生日会では、大きなバースデーケーキのローソクの火を一息で全部吹き消して、皆さんから大喝采。賑やかな一日となりました。

2月7日(水)
NHKのテレビ番組で長崎県の特集をやっており、長崎に住んでいたTmさんがリビングで懐かしそうに観ていました。懐かしい町並みや、ランタン祭りの様子など、昔を思い出しながら、仲良しのTkさんと、「長崎は、毎日がお祭りみたいなのよ。中華街もあるしね!」と、楽しそうに話が弾んでいました。周りのお年よりも、「綺麗ねぇ」と目を細めていました。

2月16日(金)
あんずのスタッフだったN君が今日からあさぎのスタッフになりました。お年寄りのみなさんうれしそうに「すぐここにも慣れるわよ!がんばりなさい!」と激励し、いろんな事を教えていました。N君も「これからよろしくお願いします。」と照れながらあいさつしていました。

2月21日(水)
今日はお天気がよく風も穏やかな日。Tさんがお一人でお散歩に行かれ、スタッフも  ご一緒して公園で日向ぼっこ。0さんもご家族とお散歩されている姿をみかけ、Tさん が戻るとTmさんが今度は出掛けられるところ・・Tmさんはお散歩途中で長崎の歌を披露して下さり・・ボエンデに戻ると、I さんもご家族とお出掛けされて、今日はお散歩日和の一日でした。               


3月  あさぎ介護日記

3月3日(土)
今日はひな祭りです。午後のおやつの時間、雛あられ・桜もちを頬張りながら「子どもが小さい頃は毎年お祝いしたのよ」などと皆さんはご自分が子どもだった頃やお子さんが小さかった頃の思い出話に花を咲かせています。お茶の後は「あかりをつけましょぼんぼりに・・・」とひな祭りの唄をに口ずさんでいました。

3月9日(金)
昼食後、Oさんがソファーに座って洗濯物をたたんでいると、亡くなったご主人の妹さんがボエンデに遊びにいらっしゃいました。突然の嬉しい訪問に「嬉しい、嬉しい!」と思わず感激の涙がポロポロ。「この人はね、私の主人の妹。」と、何度も何度も満面の笑顔でスタッフに説明して下さいます。お部屋にご案内すると、ベッドに並んでお互いの近況報告会。あっという間に時間が過ぎて別れ際には、妹さんの手を握り「また来てね。」「近いうちにまた来るね。」と玄関で約束してお見送り。ご家族の訪問は、何にも代え難い宝物です。

3月16日(金)
今日はあさぎに管理者研修で女性のお客様がいらっしゃる。朝5時半に起きて朝食準備をしって下さったTさんはウトウト・・。そこへ女性の研修生が、「あなた何処の生まれ?」午前のお茶の時間から夕方の時間まで、唱歌を歌われたりお話は尽きないご様子。研修生の方が帰られる時は「また来てね。」と玄関までお見送りされて・・でも背中はなんだか名残りおしそうでした。

3月19日(月)
お昼前にOさん、スタッフと共にお散歩に行きました。 散歩途中、「3月の中頃だと丁度、学校は卒業式の季節だね」と、懐かしそうに「仰げば尊し」を歌いはじめました。歌い終わると「学校で良く歌ったわ、いい歌詞だから好きなのよ」と嬉しそうにスタッフに微笑んで話してくださいました。心にしみるような歌詞ですね話すと、「そうよねー、泣けちゃうわねー」と昔の思い出を回想されたような顔をされなした。

3月20日(火)
今日は、Iさんの誕生日です。昼食の時に、皆でお祝いをしました。O.Kさんから花束を受け取ったIさんは照れながら「ありがとうございます、なんだか恥ずかしいわー」と笑顔でした。昼食後もお年寄りの皆さんから「おめでとう」と祝福され、1日嬉しそうに過ごされたIさんでした。

3月24日
お昼前、Oさん、Tさん連れ立ってお散歩へ。晴れていた空に段々雲が多くなり少し寒い風も・・・それをものともせず、「外は大きな声で話せるし、気分がいいわねえ」と、ゆっくりゆっくり休みながら進みます。道すがら大きな家を見ては「ここ、うちの親戚ん家」などと冗談を言い合って・・咲き始めの桜を見つつ、公園で一休み。「歩いてるから寒くないわね」と散歩を満喫された様子でした。

3月29日
暖かな陽気で桜も満開となり、午後からは皆で善福寺公園へお花見に出かけました。 Okさんは花が好きなので、色とりどりの花を眺めては、「綺麗ねー!」と喜ばれていました。Iさんも、かわいい子犬が散歩しているのを見かけて、「つれて帰っちゃいたいわ~!」 と、子犬をなでていました。皆で桜を見ながらアイスを食べたりして、楽しいお花見になりました。


4月  あさぎ介護日記

4月2日(月)
今日はあいにくの曇り空です。しかし午前中「散歩へ出掛けない?」とIさん、Tさん元気よく出掛けられました。切り通し公園を歩いていると「もう桜も葉桜になってしまったわね。 でも葉桜も素敵ね。」と新緑を楽しまれていました。

4月3日(火)
今日は朝からあいにくの雨降りだったのでリビングにお年寄りの皆さんがお気に入りのCDを持ち寄り音楽鑑賞会です。なかでも一番盛り上がったのはやはりTさんが持ってきた氷○きよし君!「やっぱり、きよしくんはいいわよねぇ」と皆さんうっとり聴き惚れていました。

4月5日(木)
穏やかな春の1日。午後になってTさん「髪を染めてもらえないかしら?」とスタッフに話されます。美容師の資格を持つそのスタッフの恋愛相談にのりながら、和気藹々とカラーリングは進んでいきます。その頃、丁度リビングではお茶の時間。いつの間にか戦争中や戦後の苦労話に花が咲いていました。空襲や買出し・闇市の事・・・皆さん笑顔で話されますが、最後は異口同音に「戦争は二度と起こしちゃいかん」と。実体験から滲む重さを感じさせられたひと時でした。戻ったTさんに「あら、綺麗!」と皆さん仰り、笑顔で和むリビングでした。

4月8日(日)
空は青空で暖かく気持ちの良い日。花が好きなお年寄りとスタッフで、ドライエリアへお花摘みに出かけられました。Tkさんは、「この花真っ赤で綺麗!」と嬉しそうにチューリップを摘み、Okさんも思い思いに好きな花を摘んで楽しまれ、お花を持ってきて下さった御家族もいてリビングは、綺麗な花でいっぱいになりました。

4月14日(土)
今日は初夏を思わせる様な陽気になりました。お年寄りの皆さんお散歩に出掛けると「清々しいわね、雲ひとつなくて気分が良いわね」と笑顔で言われ、気持ち良さそうな表情をされていました。Wさんは、散歩途中に出会った子ども達に「こんにちは」と笑顔で挨拶を交わしたり、鼻歌を口ずさんだりして散歩を楽しまれ、「今日みたいに良い天気が続けば良いのにね」と皆さんに笑って話されていました。

4月23日(月)
ここ数日、ぐずついた空模様が続いていたので久し振りの貴重な青空。待っていましたとばかりに、一人でぶらっとお散歩にでる人・誘い合わせて買い物に出る人。皆さん思い思いに過ごしています。仲良しのTmさんとTkさんも切り通し公園の花々に感動の連続で、白いつつじの前では「まあ~綺麗だこと、こんなに綺麗なつつじは初めて見た。」とオクターブ高い声で絶賛、しばらく花と緑を観賞しました。

4月30日
お天気の良い暖かい日。新しいお年寄り(Uさん)が入居されました。Tkさんがお茶をUさんに笑顔でお持ちします。Kさんが「よろしくお願い致します。」と微笑みながら、ご挨拶。「皆さん、仲がいいのがいいねぇ。」と笑顔で話されていました。  皆さんUさんをよろしくおねがいします。


5月あさぎ介護日記

5月3日(木)
今日の午後、新しくSさんという笑顔の素敵なお婆さんが入居されました。とても社交的な方で15時のおやつの時間にはTさんはじめ他のお年寄りと会話を楽しまれ、すっかり和まれています。絵を描くのがお好きとの事、近くには公園もあるのでどんどん出掛けてスケッチを楽しんで下さいね。

5月4日(金)
季節外れの「いろはカルタ大会」何気なくあったカルタをリビングのテーブルに置くと・・。 Iさん「懐かしいねぇ。子どもの時よくやったよ。」と話される。急遽「いろはカルタ大会開催」となり、新しくこられたCさんも参加で、Tラさん、Tナさん、oさん5人で参戦。  そのご様子を微笑みながら、Kさんが観戦される。 

5月8日(火)
初夏のような陽射しに誘われて、朝食後のリビングでは皆さん思い思いのお散歩プランを語り合っています。一番目に出掛けていったのは、入居して間もないUさんです。シルバーカーを押しながら切り通し公園の遊歩道で草花を「綺麗だわね。摘んだら叱られちゃうからね、見るだけ。」と眺めています。少し進むと、ケシの花やたんぽぽが鮮やかに咲いているのを見て、「ちょっとくらい貰っても大丈夫よね。」といたずらっ子のような目になりました。

5月18日(金)
今日は気候もよく過ごしやすい一日になりました。午前中よりお年寄りの皆さん、散歩や買い物に出掛けられ活動的に過ごされていました。皆さん外の空気を吸って気分が良い様で鼻歌を歌ったり、バラの花を見ながら「真っ赤なバラ、真っ赤なバラ」と童謡を歌われたりして外出を楽しまれていました。T.Rさんは、公園で趣味であるハーモニカを吹かれ満足そうな様子。子供たちの前で「きよしこの夜」を演奏すると照れくさそうに苦笑いされていました。「また、来ましょうか」と喜んでおられました。

5月23日(水)
IさんTkさんと、スーパーへ買い物に行き、リビングへ飾る花を選んでいただく。 綺麗なシャクヤクの花を見て、「これいいわねぇ!」とTkさん。同じ色の洋ランの花をIさんは選び、早速リビングに活けると、「綺麗だわ~!」と皆の歓声があがる。「立てばシャクヤク、座れば牡丹。歩く姿はゆりの花。」とOkさんが言うと、皆で「そういうわね~」と、話が弾んで楽しそうにされている。

5月26日(木)
今日は午前中、日の照り返しが強く「今日は暑いわね」とみなさんおっしゃる。午後になってから心地よい風が吹いて来て「よい天気になって来た」とお年寄りそれぞれ、スタッフに「買い物に行きたいわ」と車椅子で買い物に行く人や一人で散歩に出掛ける人、それぞれ新緑の空気を満喫された。

5月30日(水)
今日は、午前中に音楽学校の生徒さん達が来訪してくださって、リビングにて歌の演奏会が行われました。お年寄りの皆さん、嬉しそうな様子で聞いたり、学生さんと一緒に歌われたり楽しいひと時を過ごされていました。「懐かしいわー、よく子供のとき皆で歌ったわよ」と笑顔で皆さん語っておられ、子供の時を回想された様子。演奏会が終わると学生さん達に「ありがとう、また来てね」と名残惜しそうに声を掛けておられました。

5月30日
夕方から爽やかな晴天がにわかにかき曇り、「あれ、黒い雲が出てきたね」とIさんが話しておられると、夕食の準備を始める頃にはザーっと大雨が。雷も鳴り出し、お年寄りの皆さんで「雷?」と顔を見合わせておられます。食事が始まると、雷は段々近づき、ドッドーンと大きな音!「避雷針付いてる?」「近いわね」と少し心配そうなお顔をしながらも、「みんなで居るからいいのよね。一人で暗い所に居たら、心細いわよ」とお互いに笑い合っておられました。そうそう、一緒に居ると、それだけで心丈夫ですよね。


6月あさぎ介護日記

6月2日(土)
夕食後、IさんとSさんが近くの井草八幡で薪能を観るため、他のユニットのお年寄りも誘い合わせ出掛けられました。暖かな夜、薪を焚いた灯りの中で観る能の舞台はとても幻想的でIさんSさん共に舞台に釘付けです。ボエンデに戻られてからもリビングでお茶を飲みながら感想を語り合うなど余韻に浸っておられました。

6月7日(木)
朝、早起きのSさんは朝食が済むと、スタッフと一緒に自室のお掃除に取り掛かります。いつも、整頓されているSさんのお部屋はお掃除も簡単で「私一人だから、ほとんど汚れないのよ。」と笑顔でおっしゃいます。その後はたくさんの洗濯物を干しに、屋上に上がります。「高い所って大好きよ。だって、気持ちがいいじゃない。」とまたまた笑顔。パジャマやTシャツをハンガーにかけて、両手でパンパンと丁寧にしわを伸ばして下さいます。乾いた洗濯物も、角をきれいに合わせてきちんとたたんでいらっしゃる姿を見ると、ご自宅では「素敵なお母さんなんだろうなあ…。」としみじみと感じます。

6月10日(日)
今日は午前中から雷が鳴り雨も強く降っていました。「雨の日は嫌ね。ゆうつになるわ」とみなさん。午後から晴れ間が出てくると新しく入ったスタッフのSさんにホットケーキの焼き方を丁寧に教えてくださいました。

6月16日(土)
今日は、訪問美容の方が来られて、数人のお年寄りが散髪していただきました。 Tkさんは、「あら、あなた上手いのねぇ」と話も弾んで楽しそうにされ、短くカットしてもらい「若返ったわね!」と言われて、笑顔を見せていました。Okさんや、Kaさんもきれいにカットしていただき、「さっぱりしてすっきりしたわ。」と楽しそうにされていました。

6月20日(水)
明日は、湯河原温泉に旅行。○kさんとても楽しみな様子で旅行の荷物を鞄につめておられ、時間の確認を何度かされています。鞄はご自分で名前を刺繍され「あたし、前に行ったことあるわよ。」と楽しそうに話される。スタッフに「早く明日になんないかしら?」と待ちきれないご様子でした。

6月22日(木)
旅行先での朝は、遅くまで眠っているお年寄り、朝早くに目が覚めて、元気に同室の方とお喋りに花を咲かせるお年寄りと、様々・・・朝食も色とりどりで干物も美味しく、ご飯をお代わりする方もいらっしゃいました。いよいよ出発時間となり、旅館の玄関先では皆さん笑顔を見せ、全員で記念写真を撮りました。海沿いの道を走ると、「水平線が綺麗ねえ」と感嘆の声があちらこちらからもれてきます。途中雨が降り出し、渋滞に巻き込まれてしまいましたが、疲れの色を見せながらも冗談を言い合い、皆さん場を笑いに変える力をお持ちでした。予定より2時間遅れてボエンデに無事到着。リビングにはまだ楽しい気分が行き交っていて、そんな中で皆さん昼食を召し上がっています。

6月25日(月)
午前中に音楽学校に通われている音大生さんが来訪され、リビングにて歌会を開催してくれました。お部屋でテレビを見て寛がれていたIさん・OKさんにお誘いすると「私、歌聴くのも歌うのも大好きなの。直ぐ行くわ」と笑顔で言われました。他のお年寄りの皆さんもリビングに集まって来られ、嬉しそうな様子。 演奏が始まると皆さん歌詞を見ながら、音大生さんと一緒にニコニコしながら大きな声で楽しそうに歌っていました。「昔、歌ったわね。良く歌ってたのよ。」とIさん、笑いしながら懐かしそうに音大生さんに語っていました。


7月あさぎ介護日記

7月5日(木)
今日は、梅雨の中休みになり朝より晴天に恵まれました。 久々の日差しにお年寄りの皆さん午前中より、散歩・買い物に元気良く出掛けられました。 午後、七夕の笹がユニットに届けられ、皆さん「七夕なのね」と笑顔で相槌されていました。その後、リビングに皆さん集まり各々短冊作りに励んでいました。 Iさん、Tさんは「願い事何にしようかなぁ」と思案し続けておられ、苦笑いされていたり、Oさんに至っては、5枚ほど短冊にお願い事を書かれ、皆さんから「願い事多いわね、何か1つ叶えば儲けものね」と言われ、ニコッと笑っておられました。 皆さんの願いが叶いますように。

7月13日(金)
お部屋で音楽を聴いたり、写真集を眺めたり、いつも物静かなT・Sさん。朝からの小雨が上がり、お買い物にお誘いすると「そうですか。」とゆっくり歩いて玄関に向かわれます。 車イスに腰掛けて外へ出ると、涼しい風に誘われて得意の歌を元気に歌い清々しい笑顔に。大きな交差点では、歩行者用信号が青になる度に「出発!」と合図を出して下さいます。いつも紳士なT・Sさんの少年のような一面に出会い、こちらもつい笑顔になりました。

7月19日(木)
雨が降りそうなどんよりとした曇り空の一日。せめて心は晴れ模様にとIさん、Oさんと共に近所のレストランで夕食前のティータイム。「あら、どれも美味しそうね」と身を乗り出しての甘味選び。日頃の話に花を咲かせながら待つこと数分、見た目も美しい甘味を先ずは目と舌で味わい、「おいしいわ」と御満悦の表情。 「そろそろ帰らなくちゃ」と、夕食の事を気に掛けて居る様子。「帰りにおかずを買って行きましょうか」とのこちらの問いかけに「ええ、そうしましょう」と、快く笑顔で応じて下さいましてこの日の夕食は、御自分で選んだ食材を使い、皆とスタッフに美味しい料理を振舞って下さいました。

7月25日(水)
午後、お年寄りの皆さんを誘ってカラオケ店に行きました。 皆さん、「高校三年生、川の流れのように」等の昔懐かしいヒット曲をにこやかな表情で歌われて楽しそうにされていました。 「良く聴いたし、良く歌ってたわね」とKさんも、テレビの画面に映される美空ひばりの姿を見とれていました。スタッフが懐かしいですねと声を掛けると「そうね、好きだったのよ、あの方」とニコッと笑顔。 Tさん、氷川きよしのズンドコ節が気に入ったようで、帰宅されてからもあの歌、聴いてみると良いわねと皆さんに話しかけておられ、カラオケを満足されたようでした。 また、行きましょうねと声を掛けるとたまには良いわねと皆さん。

7月28日(土)
今日は町内会の盆踊り大会。夕食後に声を掛け合い、うきうきとした笑顔で期待膨らませ、八幡宮隣の会場を目指します。途中でお囃子が聞こえ出すと、「あら、こっちだわ」「うーん、私反対から聞こえるわよ」と声も弾みます。さあ、会場にいよいよ到着!開始時間前に着きましたが、お囃子に合わせ、皆さん既に手が動いています。踊りの輪が出来始めると、最初は恥ずかしがっておられた方も、スタッフがお誘いすると「そう?じゃあ・・・」といそいそと輪の中に。楽しそうに見様見真似で踊っていらっしゃいました。車イスで出掛けられたお年寄りも楽しそうに手真似をして「見てるだけで楽しいの」と、輪の中の方と言葉を交わされたりしていらっしゃいます。お年寄りの皆さんがラムネを飲みながら、祭りのひと時を楽しんでいた様子が印象的でした。


8月あさぎ介護日記

8月3日(金)
午前中より、O.Kさん、I.Fさん、K.Aさんと井の頭公園文化園に遊びに出掛けました。 暑い中、園内にいる動物達、熱帯植物等見て皆さん楽しまれていました。 特にI.Fさんは象のハナコちゃんが好きなようで、何度も見に行かれニコニコされ、「可愛いわね、仕草が面白い」など、嬉しそうに言われ、象のハナコちゃんに目が釘付けになってました。O.Kさんも動物達に向かって「おーい、こっちよ」等、笑って声かけされ、喜んでおられました。K.Aさんはいのししを見て「大きい、恐いわ」と苦笑いされてました。 最後は皆そろって、記念撮影を行い、笑いながらポーズ。「良い写真がとれて良かったね。」と仰られ楽しい1日になりました。

8月6日(月)
今日は、T.Sさんのお誕生日。午後から皆で、誕生日ケーキ作りをしました。 スポンジに生クリームを塗る人、そこへフルーツを飾る人、チョコペンで模様を書く人など、手分けしてわいわいと楽しそうでした。T.Sさんがリビングで誕生日の歌を大きな声で歌うと、皆もあわせて手をたたきながら、元気に歌っていました。花束をI.Fさんより受け取り、笑顔で皆に見せていました。

8月12日(日)
午後、車でT.MさんO.KさんI.Fさんとスタッフ2人でファミリーレストランにお茶をし に行きました。初めはメニューを迷われていらしたが、T.MさんとO.Kさんは白玉クリーム餡蜜を選ばれ「半分あんたにあげようと思ったけど、全部たべちゃった。」と、T.Mさん。O.Kさんは「美味しい。美味しい。」とほっぺたを押さえながら召し上がります。I.Fさんは抹茶フラッペを頼まれ、「冷たくて美味しいねぇ。夏祭りみたいだねぇ。」 その後、T.Mさんとスタッフで夕食の買い物に行き、手馴れたご様子で食材を選んで下さり夕食に腕を振るっていただきました。

8月13日(月)
午後、あかねから6名のお年寄りが遊びに来られました。あさぎのお年寄りと合わせると 総勢15名です。皆さん各々挨拶を交わして身の上話を始められたり、おやつを召し上がりながら冗談を仰ったりととても賑やかなおやつの時間となりました。楽しい時間はあっという間に過ぎて、あかねのKさんが「今何時かしら?」と時計を見て「あら、もうこんな時間だわ」とびっくり。つられて皆さんも席を立ち始め、「長々とお邪魔しました。」と帰り支度を始めるとあさぎの皆さんも「またいらしてね。」「待ってるからね。」「今度は私たちがお邪魔するわ。」と名残惜しそうに玄関までお見送りをしました。

8月18日(土)
今日は朝より曇り空。晴れることなく1日過ごしやすく、心地よい風を感じる日でした。 お年寄りの皆さんも「今日は、涼しくて良いね。風が気持ち良いわ。」と外にお出掛けする際、仰っておられました。午後、T.Sさん、T.Mさんとお出掛け。お二人とも近くにいる無邪気な子供の姿を見て、嬉しそうに微笑まれていました。「子供は良いわね、仕草が可愛い。」とT.Mさんが言われると、「そうですねー。」とにこやかに笑いながらT.Sさんも相槌されていました。「あなたも早く良い人見つけなさい」とスタッフに勧めて、苦笑い。

8月19日(日)
明日はTさんの転居の日。夕食後にみんなでビールや梅酒をほんの少し戴きながら、ささやかなお別れの会をしました。「寂しくなるわぁ」「いつまでも元気で、長生きしてね」と、少ししんみり。ご当人は皆さんに温かい言葉を掛けてもらって、「そうですね!」と満面に笑みを浮かべられています。「最後に・・・」と大勢の皆さんから歌のリクエストがあり、声量ある豊かな声で歌い上げて下さいました。皆さんからは「良い声ねぇ」と拍手喝采が・・・。惜しまれながら、会はお開きになりました。

8月20日(月)
夕食後にテラスで線香花火をする事になりました。中央のガラス戸を開け放ち、明かりを消してムードは満点・・・。バケツに水を張った上でという万全の対策で、いざ臨みます。「こんなの何十年ぶりかねぇ」と笑い声が飛び交い、大きな火花に「おぉ、やっぱり夏らしい!」と歓声が・・・火花が小さくなってくると「あっ、もうちょっと・・・落ちそう・・・あぁ・・・」と、溜め息があちらこちらから洩れてきます。「子供の花火だよ」と仰っていた方も、最後には輪の中に。花火を見つめる目が皆さん、印象的でした。

8月26日(日)
猛烈な暑さは一段落したものの、お買い物にでかけるのも躊躇うほどの日差しの中、Okさんと近所のスーパーへ。自動ドアが開くと「まあ、涼しい!」と思わず二人で大合唱。入り口付近では、夏~秋の色とりどりの果物が並び「あたしは葡萄がいいわ。」と巨峰を1パック買い物かごへ。「今日は冷奴?生姜はあるの?冷奴に生姜がなくちゃショウガナイじゃないの。」と冴えた一言。買い物の後に冷たいもので一休みとお誘いすると、氷あずきを指差して「暑くて喉が渇く時はコレが一番効くのよ。」と子供のようにニッコリ。「あなたもお食べなさいな。」と分けてくださり、仲良く半分ずつ美味しく食べました。

8月27日(月)
今日よりYさん、Sさんと新しい仲間が加わり賑やかな1日となりました。みなさん「最初は慣れなくて大変かと思うけど大丈夫よ」と励ましの言葉があり、お二人とも表情が穏やかになられました。歓迎会を兼ねて夕食は、みなさんで選んだご馳走で二人を改めてお迎えしました。「ありがとうございます。これから宜しくお願いします。」とお二人より挨拶もありました。


9月あさぎ介護日記

9月6日(木曜日)
台風9号がどんどん近づく中、お年寄りはニュース映像に目が釘付けに・・・。「あらっ、大変!凄いわね、川の水があんなに上がって来ちゃって!」と、皆さん心配そうなお顔で見つめています。まだ窓の外は静かなので落ち着いておられましたが、丁度眠る頃に激しい風雨に。窓をガタガタ揺らす大きな音に眠れず、不安そうに何度も起きて来られる方、対象的にぐっすり眠ってしまわれる方と様々。朝にはすっかり上がり、瑞々しい木々の様子に、皆さん笑顔で起きて来られました。

9月8日(土曜日)
午後ののんびり過ごしている時間に、あかねユニットからお年寄りの皆さんと、ギター片手に男性スタッフが遊びに来てくれました。手土産のロールケーキとお茶を召しあがりながら、懐かしの童謡や歌謡曲の大合唱。皆さん、お部屋から出てきて勢ぞろいとなり、ギター生演奏にあわせて、素敵な歌声を響かせていました。 『また来てくださいね。一緒に歌いましょう。』『必ず、また遊びにきますね。』と、最後に固い約束を交わして笑顔で見送っていました。 本当に楽しいひと時でしたね。

9月12日(水曜日)
午前中、お年寄りの皆さんとさつま芋を使って、芋羊羹作りに挑戦。 さつま芋を蒸かしたり、皮を剥いたり、こしたりと皆さん積極的に参加されました。 O.Kさん、S.Yさんのお二人が慎重に味付けをして下さり、程よい甘さでさっぱりとした味に仕上がりました。「後は固まるのを待つだけね」と言われ、皆さん笑顔。 おやつ時に、皆さんで召し上がり「美味しく出来たね、固さも丁度良いね」とご満悦な表情を皆さんされていました。たまには、自分たちで作るのも良いわねと微笑んでいました。

9月20日(木曜日)
今日はお彼岸の入りです。皆さんそれぞれのお彼岸の思い出を話されています。「そういえば、おはぎも作ったわね。」「おはぎは手間がかかるのよ。」「あんこたっぷり乗せたら美味しいわね。」とおはぎ談義に花が咲きます。スタッフが「おはぎの作り方教えてください、手伝いますから。」と言うと、「でも、今は美味しいのが売ってるからあなた買ってきて。」 と言われてしまい、皆さんで大笑いです。もう、9月も終わりますね…。

9月26日(水曜日)
お部屋のお花が枯れてしまい「花が欲しいね。」と、Uさん。「薬局へ行きたい。」と、Tmさん。Syさんもお誘いし車でお出掛け。夕食の買い物も皆さんで選んでくださり、Uさんは、鉄砲ゆりを買われボエンデに戻られるまで、胸に抱えられて嬉しそうにされていました。お花はお部屋に飾られて、花が咲くのを楽しみにされています。

9月27日(木曜日)
秋晴れの朝、散歩に出掛けるTkさんを見て、「どこいくの?」とTmさんが尋ねます。「散歩に行くそうですよ。」とスタッフが答えると「一緒に行く!」と立ち上がるTmさん。一歩踏み出すが、足に力が入らず「先に行ってちょうだい。後で行くよ。」と少し力なく仰います。スタッフが一度目の散歩から戻り、Tmさんを散歩に誘うと遠慮がちに「足がね…フラフラするからね…」と諦めたご様子。スタッフがさっきの散歩で見つけた彼岸花や猿滑りの花の土産話をすると「どこに咲いてるの?」と質問なさり、「目の前の公園にありますよ。」と答えると「じゃあ、見に行ってこようか。」と杖を手に出かけます。彼岸花も猿滑りも今が盛りと見事に咲きほこり、花が大好きなTmさんは本当に嬉しそうにお花見を楽しみました。

9月30日(日曜日)
今日はOさんが退去する日、朝から娘さんがお見えになりあさぎのお年寄りに「二年間お世話になりました。みなさんも身体を大切に」と涙ながらに話されていました。 Oさん本人もスタッフ、お年寄りに「お世話になりました。お元気で」と挨拶され、涙ながらに話されていました。


10月あさぎ介護日記

10月3日(水)
10月になっても少し汗ばむほどの陽気の中、U.Sさんのご家族が手作りのカステラを持って遊びに来てくださいました。とても美味しそうで、またたくさん持ってきていただいたのであかねのお年寄りもお誘いして美味しくいただきました。「美味しいわね。」「どうやって作ったの?」など、お話も盛り上がり長崎出身のT.Mさんも、懐かしい味に顔もほころびカステラ談義で賑やかなおやつの時間となりました。

10月6日(土)
秋晴れの1日。あまりの気持ちの良い日差しに「もったいないわねぇ」と善福寺公園へ遊びに行く事になりました。昼食の釜飯持参でという事になり、準備万端、いざ出発。公園で大きなテーブルを確保すると、釜飯をひろげ「美味しいわね」「あら、でもちょっと量がおおいわね」などと皆で楽しくお喋りしながら召し上がっています。日差しが急に強くなり「暑い、暑い」と笑いつつも、昼食終了。食事の後は、赤ん坊を見ては声を掛けたり、池の鯉の大きさにびっくりしたりと、皆さん思い思いに時間を過ごされていました。「紅葉の頃にまた来ましょうね」と意見が一致。晩秋の頃の再訪を楽しみに、帰途に着きました。

10月14日(日)
今日は、日差しが射すことなく曇り空模様の1日になりました。 それでも、お年寄りの皆さん買い物に出掛けられたり、お散歩に出掛けられたり1日活動的に過ごされていました。また、ご家族の方々やあかねユニットのお年寄りの方達が遊びにこられ、リビングが賑やかになり、皆さんで楽しい一時を一緒に過ごされていました。 居室よりリビングに出て来られたI.Fさんが「今日は人が沢山いて賑やかで良いわね」とニッコリと微笑まれながら言っておられ、暫くの間リビングにて皆さんと共にお茶を飲まれ雰囲気を楽しみながら昔話に花を咲かせておられていました。

10月21日(日)
 朝食後、Tさんが玄関に向われ、お話を伺うと「ちょっと、そこまで・・。」スタッフも、お付き合いさせて頂きボエンデの周りを散歩。雲一つない秋空。午後、Iさん Sさん Tさん Uさん Iさんのお年寄り5名とスタッフ二人で、近くのジョナサンに行き甘味を楽しみました。笑顔で戻られ、皆さん「美味しかったわね、また皆で行きましょうね」とお互い顔を見合わせ次回の約束をされていました。

10月24日(水)
昼食後、秋晴れで天気が良いので、S.Yさん 、 Y.Cさんと井草八幡宮に参拝に。紅葉はまだですがとても良い陽気に二人ともニコニコされていました。お賽銭を投げて「パンパン」と拍手をうち拝まれていました。「願いが叶うといいわね」と笑顔で顔を見合わせていました。

10月25日(木)
入居間もないIさんは、お喋りが大好きです。朝、お部屋の掃除のために訪室すると待ってましたとニッコリ笑顔で手招きなさり、色々なお話をして下さいます。ほうきを片手に持ちつつも掃除は一向に捗らず…?身振り手振りを交えての元気なお喋りに、ついついこちらもつられてしまい大笑い。時にはスキップを披露され、スタッフはハラハラ・ドキドキですが…お元気な姿には脱帽です。

10月26日(金)
今日は、大の仲良しYさんとSさんの待ちに待った銭湯までの外出の日です。普段から、ボエンデの内風呂に仲良く入浴している裸のお付き合いの二人。いつでも一緒で、まるで『二人で一人』です。あいにくの台風の雨になってしまいましたが、車で花小金井市のスーパー銭湯へ出発。道中の景色を眺めつつ途中、回転寿司へ立ち寄り、お昼ご飯。緊張した様子で、好きな皿を手にとり「美味しい」と二人はお寿司をほおばります。お腹いっぱいになったわ…と、いざ、スーパー銭湯へ。綺麗で近代的な店内に二人共、緊張顔…。様々なお風呂を満喫されていました。最後には、スタッフと背中の流し合いをしましたが、そのちから加減の絶妙さと言ったら… スタッフも、遠く離れて暮らす母親を思い出しました。また一緒に行きましょうね。


11月あさぎ介護日記

11月1日
T.Mさんの息子様から「昭和記念公園。今の時期、コスモスが綺麗だよ。」と、お話を頂き、早速行ってみることに。 I.Hさん、T.Kさんとスタッフ2人の計5名。車で昭和記念公園まで外出。お天気は曇り空。車の中では、皆さん楽しそうに景色を眺めて「ここは、立派な木が並んでるね。街道でしょ?」「この辺はお店が無いね。買い物が大変そうだ。」と、会話が弾まれ、公園ではコスモスの丘を楽しみ、日本庭園で和菓子とお茶を頂きました。午後、ポツポツと雨が降ってきて、昼食は味の民芸で。お好きなメニューを選ばれ、美味しそうに召し上がられました。帰宅は雨で道が少々混み始めていましたが笑顔で帰ってきました。

11月8日(木曜日)
今日の夕食は豚汁がメインに。男性スタッフが、調理手順や、調味料の加減に悩んでいると、すかさず、T.Mさんが『お味噌の加減はね…』とキッチンへ立ってくれます。 さすが、この道ウン十年… の、慣れた手つきで、味噌こしを使用して味付けを。 『味の加減は、少し甘くしとくのよ』と、みりんの隠し味。スタッフに『はい、味見てみなさい』と、自信満々で味見をさせてくださいます。その味の美味しさといったら… 皆さん、ぺろりといただきました。お料理の先生が9人もいて、食事作りは、こんな風にいつも賑やかです。

11月9日(金)
澄んだ秋空に誘われて、S.Yさんが「いい天気だね。」とにこにこしながら部屋から出てきました。丁度、お昼ご飯の買出しにスーパーへ行こうと思っていたのでお誘いすると、待ってましたと仕度をして元気に出かけます。少し色づいてきたハナミズキやイチョウや桜の木を見上げて「あら、いい色ね。綺麗だね。」とプチ紅葉を楽しみ、公園で遊ぶ幼児たちに目を細めて手を振ったり声をかけたりと、お出掛けには毎回小さなお楽しみが付いてきます。

11月14日(水)
今日は、T.Mさんの90回目の誕生日、U.Sさん、I.Hさん合作の手紙にとても喜ばれ、「ありがとうございます。とても綺麗な花の絵と達筆な文章素敵だわ」と深々と頭を下げられ感激されていた。バースデーケーキはぺロリと召し上がり「女性は甘いものは別腹だからもっとたくさん食べれるわよ」と周りのお年寄りの笑いを誘っていました。 パーティー後のT.Mさん、暫くの間、嬉しそうに余韻に浸っておられ、うっすら目が潤ってました。

11月21日(水)
今日は朝から、気持ちの良い日差しが見られ、皆さん「綺麗ね」と微笑まれ、 「お散歩・外出日和だわね」と、にこやかな笑顔でS.Yさんが威勢良く仰り、隣に座られていたO.Kさんもその元気のある声に驚嘆、苦笑いされていました。 午後、お年寄り全員誘って外出しようということになり、T.Mさん、T.Kさんを含め歌好きな方達ばかりなので、久々にカラオケに行く事になりました。 皆さん、カラオケが好きなようで早々と出かける準備を済ませ、車を利用して一路カラオケ店へ。 皆さん、昭和懐かしのヒット曲を次々に歌われ、満面の笑み。特にS.Yさんはマイクで歌っているにも関わらず、他のお部屋に聞こえるが如く大きな歌声を披露して下さいました。美空ひばりさんの「愛燦燦・川の流れのように」を歌ったときには、「良い歌・心が和むわね」とU.Sさん。懐かしそうに皆さんと一緒に口ずさんでおられました。 カラオケ終了すると、「皆で歌うと楽しいね」・「また、来ようね」等言い合い、皆さんお互いに笑顔でうなずいていました。帰宅後は、皆さん熱唱しすぎてお疲れの様子。 それでも、皆さん余韻が残っていたのか、時折曲を口ずさみ嬉しそうな様子でした。

11月28日 (水)
あさぎのお年寄りの皆さんの間で最も流行っている歌が、「千の風になって」という秋川雅史さんの歌なのですが、朝食後にこの歌が流れてくると「待ってました!」と言わんばかりに鼻唄を口ずさむOさん。その歌につられて周りに居る方々も口ずさみ始めました。 お隣のUさんも、もともと歌うことがとても好きなのですが、歌詞が分からない為「ちょっと、歌の歌詞を書いて頂戴よ」と、もう歌いたくてウズウズ。 スタッフの書いた歌詞カードに一斉に手を伸ばし、奪い合い。 曲が始まると皆、歌に集中し、普段見せないような表情で歌われていました。

11月29日(木)
明後日はお餅つきの日です。S・Yさん、I・Tさんと材料のメモを手にして買い物へ行きました。豚汁の材料も沢山買ったのでスタッフを含め、3人で手分けして荷物を持っています。車椅子のI・TさんにS・Yさんが「あなた、ちょっと寒そうじゃない?私の帽子貸してあげるわよ。」と、サッと帽子を脱ぎI・Tさんに被せてくださいました。「あらぁ、悪いわよ。」と遠慮されるI・Tさん。「いいわよ、貸してあげるわ。」とS・Yさん。「ありがとう、(ご自分で被ってみて・・・)あなた、頭が小さいのねぇ、私には小さいぐらいだわ。あっはっはっは・・・」と大笑い。「ちょっとぐらい我慢、我慢よ。あら、似合うじゃない。ねえ?」とにっこりされるS・Yさん。スタッフもにっこりです。I・Tさんがボエンデにいらして1ヶ月あまり、お年寄りみなさんがお互いに労わり合って、時には大笑いしたり・・・。あさぎではいつも笑顔が絶えません。

11月30日(金)
さぁ明日は餅つき大会と同時開催のバザーの日。出品予定の毛糸の編み物の仕上げに、O・Kさん、Y・Sさんは追い込みをかけました。一緒に仲良く話しをしながら、「こんなの明日までになんてできゃしないわよ」「なかなかはかどらないもんねぇ」など笑いながら編み針を進めます。「あら、目が落ちちゃったわよ」「いいのよ、分かりゃしないわよ」「売れないわ、こんなの」と段々気弱に・・・。二人のスタッフが、「綺麗・・・私が買う!」「ダメ、私!」「じゃあ、じゃんけんね!」と言い合う姿を見て、気を取り直して笑顔がこぼれます。「駄目よ、これには愛情がこもってるんだから、売らない。ただの品物じゃないのよ」と、とうとう言われてしまいました。翌日には無事バザーに並び、早速買い求められていました。


12月あさぎ介護日記

12月5日(水曜日)
『中野へ行きたいわぁ。わたし、東中野に住んでたのよ。』と、昨日、中野での買い物を懐かしんでいたO・Kさんと、入居して2ヶ月のI・Cさん、S・Bさんをお誘いして、お昼の外食を兼ねて、中野目指して出発しました。お昼ご飯は、しゃぶしゃぶやすき焼きなどを選べる食事処へ…。広く、清潔な店内で皆さん緊張顔。メニュー選びも、品数がたくさんなのに『みんなと同じで』『皆さんと一緒がいいわ』と選ばれたのは『すき焼き膳』。 料理が運ばれてくると、表情が明るくなり、お喋りも交わさず黙々とほおばります。 若い男性スタッフの食欲と、ものすごい勢いでおかわりし、次々と空になった御椀を積み上げていく様子に『見ていて気持ちいいわぁ。』『若さよねぇ。』『羨ましい。』と目を白黒させていました。中野までの車中では、外の景色に夢中になり、紅葉の美しさについて皆さんでお喋り。 中野では、中野ブロードウェイを見て回り、レトロなおもちゃや、古本、様々な品物を興味深げに眺めていました。本が大好きなO・Kさんは本を2冊購入。とても満足そうです。 戻りに、スーパーで今夜のおかずを買い込んでボエンデへ戻りました。戻りの車中では、さすがに疲れた様子で、ボエンデが近くなり、馴染みのスーパーが見えてくると『あら、ここよく見た場所ねぇ』と皆さん安心しています。『ただいま』とボエンデの玄関をくぐり、『楽しかった』『また連れてって』『運転、お疲れ様』と笑顔で到着。

12月12日(水曜日)
先日、ご家族から沢山の白菜を頂いたので、あかね・あんずにおすそ分けした後、お漬物にする事になりました。前もって切って置いた、沢山の白菜を前に大きな漬物樽・塩・昆布・鷹の爪も用意してO・Kさん、T・Mさんから入れる順番、塩の振り加減などアドバイスを頂きながら漬物樽2つ分の漬物が完成しました。「楽しみね。」「昔はどこの家でも自分たちで漬けたものよ。」とそれぞれのお宅の漬物談義に花が咲きました。出来上がるのが楽しみです。

12月14日(金曜日)
晴れたり曇ったり、すっきりしない空模様。昼食後、暖かいリビングに皆さんが集いながらのんびりとおしゃべりを楽しんでいます。S.Yさんの息子さんから「母はけん玉が得意なんです。」と伺っていたので、S.Yさんにけん玉をお渡しすると「あら、じゃあ皆さんにお見せしなくちゃ。」と見事な玉さばき。皆さん目をまるくしながら、大歓声。「ちょっと貸して。」「次は私ね。」と順番が待ち遠しい様子。O.Kさんがけん玉の遊び歌を歌って下さり、「けん玉なんて、男の子の遊びだと思っていたけど、面白いわね。」と暫し童心に返り、昔話にも花が咲いていました。

12月16日(日曜日)
青空で晴天の午後。T.Kさんが歌詞本を持って公園に行く事になりました。「じゃあ、私も行くわ。」とS.Mさん。「何だか楽しそうだね。」I.Fさん。S.Yさん、Y.Cさん、I.Cさん、O.Kさんも参加されと近くの公園へ。「えっ?コーラス隊が居ないの?」I.Fさん。「皆様が主役ですよ。」とスタッフ。「おばあちゃんのコーラス隊だぁ~。」と、仰られ皆さん大爆笑。その後IFさんの進行の下「おさななじみ」「もみじ」「鐘の鳴る丘」「赤とんぼ」「旅愁」を熱唱される。S.Yさんは手振り身振りで合唱。冗談も弾まれ、とても楽しそう。風が強く冷たかったので5曲ほどで帰宅。ホットミルクココアで体を暖め和やかにリビングで過ごされています。

12月19日(水曜日)
今日は朝から空から日差しがあったが、あいにく空気は寒くさすがのI.Fさんもかれた声で 「私も今日は大人しくしとかんと風邪ひくね」と午前中の散歩は断念。しかし午後より空気が暖かくなってきたので「植物採集にでも出掛けよう」と元気に散歩へ出掛けられた。 40分程経つと元気に帰宅。「今日は空き地にかわいい花が咲いててね」と言われお部屋にかわいらしい野花を飾っておられました。

12月24日(月曜日)
生憎の曇り空を気にする事も無く、現在のメンバーで迎える初めてのクリスマスイブに元気一杯のあさぎのお年寄り達。 一年に一度の特別な日に開口一番、 『今日の夜ご飯は何作るの?』 『ちゃんとおいしい物作ってよね!』 朝から食べ物の心配とは、これぞ長生きの秘訣なんだな~とスタッフ一同納得。 昼過ぎから皆さんで『ご馳走』の準備開始。 メインの料理はラザニア。 普段耳慣れない料理に熟練の腕を持ったお年寄り達も悪戦苦闘の様子。 しかしそこはさすがにベテランの主婦揃い。 お年寄り同士で、あ~じゃない、こ~じゃないと会議を重ねつつも見事完成。 今日くらいはと梅酒片手にラザニアを頬張る、笑顔満開のあさぎのお年寄り達でした。

12月30日(日曜日)
午前中、O.Kさん、T.Kさんお散歩へお出掛け。今日は暖かいわねと陽射しを浴びながら満面の笑み。暫くお散歩を楽しんでると、曇ってきて怪しい空模様になり、暖かかった気候が一変して、北風が吹き寒くなってしまいました。T.Kさんも「急に寒くなって来ちゃったわね」と言われ残念そうな表情。「だから冬は寒くて嫌いなのよね」と苦笑いされながら帰宅の途に。帰宅され「後、2日でお正月ですね」とスタッフが声かけると「あら、そうだったかしら。じゃあ、お雑煮やらおせち料理を楽しみだわ」とO.Kさん笑顔。寒くて散歩から帰ってきたのを忘れるぐらい、お正月が待ち遠しく楽しみに感じておられた様子でした。 夕方には、音楽レコード大賞がテレビ放映され、皆さん懐かしの曲がVTRでながされ「昔、良く聞いてたわ、明瞭感ある歌声よね」とS.Yさん。リビングで皆さん笑いながら懐かしそうに昔を回想されていました。 ポップな歌がながれると、なんでこんなおかしな曲を歌っているのかしらと皆さん首をかしげながら相槌され、「時代が変わってしまったのね」と少々寂しそうな一面も見られました。

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