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Kamiigusa Asagi Diary

あさぎ介護日記2015年04月

上井草グルップボエンデ あさぎ介護日記2015年04月

4月3日(金)
 天気も良く以前から計画していたあさぎの春の恒例桜の花見となりました。Hさん、Kさん、Sさん、Aさんで切り通し公園まで歩いて行き、桜の木の下のテーブルで注文してあったお弁当を広げ花見となりました。普段とは違う食事にKさん「こんな桜を見ながらご馳走で贅沢だねぇ」と話されると他のお年寄りも笑顔でうなずかれ、AさんとKさんはノンアルコールでしたがビールも一緒に召し上がりお二人とも「何だか酔ってきたみたい」と話されていました。風が吹く度落ちる花びらに時折見上げるお年寄りや落ちてきた花びらを掌に置きじっと眺める方などそれぞれ楽しまれていました。

4月4日(土)
 午前中「何かしたいねぇ」と仰るOさん。桜が咲いていたので近隣を散歩することにしました。桜の木を見ながら「わぁ~きれい!!」春が来たねぇ。「さくら~さくら~」と口ずさんでいました。「娘にも見せてあげたいな。でも、もう散っちゃうね。だから花より団子だね」と笑顔で戻られ春を感じたひとときでした。

4月7日(火)
 雨の降る午後でした。いつもその時間になると家に帰りたくなるAさん。この日はSさんとソファに腰かけ2人で歌集を見ながら歌を唄っていました。そこへHさんが来ました。「歌を唄っているの?私も混ぜて」と一緒にソファへ腰かけました。Hさんは他の方とコミュニケーションをとることが苦手だったためとても貴重な会話でした。3人で春が来た・りんごの唄など繰り返し楽しそうに唄っていました。

4月12日(日)
 ここのところ体調が落ち、外の空気に触れることがなかったOさん。今日は、言葉もしっかりとされ、表情も豊かです。春の日和らしい陽気だったので切り通し公園までお散歩のお誘いをしました。桜のはなびらが道に模様を作っていて「わぁ、綺麗ね、私こういうのすきです。」上を見上げるとまだまだ桜の花がみられ喜ばれています。ピンクの木瓜の花をみて「木瓜の花ここにもあります木瓜の花」とOさんの口から衝いて出て、思わず二人で顔を見合わせ笑いました。もともとユーモアのある方です。久々にその感じが戻られた様で嬉しく思いました。緩やかに症状は進んでおられますがOさんが笑顔の種を拾えるように支援をしたいと思ったことでした。    
 
 4月15日(水)
  朝から天気が良くは無く、午後から雨が降りそうな雲行きでした。Hさんにお声をかけ近くのスーパーまで買い物に出掛けました。行く途中の信号待ちの際、「前ここに(井草八幡)あんたと来たね、楽しかったな」と初詣に行った時の事を話して下さいました。Hさんは毎日丁寧に日記を付けられており時々見返すそうです。「何日かは日記を見たら分かるけど、あんたと来たのは覚えてるよ」と笑顔で仰り「また来年行きましょうね」と話すと「私は来年生きてるか分からないよ」とボソッと仰られてます。「大丈夫ですよ、Hさんなら100歳まで生きられます」と話すと「じゃあと何十回も行かなきゃね、その度お願いするよ」と笑いながら話されています。その後来年の初詣とお花見の約束をしてスーパーへ向かいました。  
 
 4月26日(日)   
 今日は以前チケットが当たったら行こうと、H.Kさんと話していたコンサートに出掛けました。会場に到着するとたくさんの人で少し緊張した面持ちでしたが、コンサートが始まると一曲目から全員唱歌の“みかんの花咲く丘”で手拍子したり、一緒に歌われ目がキラキラした表情で「すごい!知ってる歌だね!」と楽しまれています。その後も童謡の“富士山”や“夏は来ぬ”“赤とんぼ”など本人のお好きな歌ばかりな様子で身体を揺らしたり、頭や足でリズムをとったりとされています。途中何曲か、日本舞踊子供教室の生徒さんの踊りを交えた歌や、コーラスの子供たちが合唱すると「かわいいねー。あんな小さい子でもちゃんと物怖じしないでできるんだもん。」と大きく手拍子され楽しまれています。お隣に座られていたご老人のご夫婦とも一緒に楽しまれ、日常とは違う特別な楽しい一時を過ごせたようでした。
                                 

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