上井草グルップボエンデ あさぎ介護日記2009年07月

7月1日(水)
喜怒哀楽、様々な思いを巡らせてボエンデで生活された二年間。誰よりも周りに気を配られ、誰よりも繊細な心をお持ちだったＵさん。身体が不自由な事に葛藤され、かつての自分を取り戻そうと自分で出来ることは決して怠けることなく一生懸命に毎日を過ごされておりました。本日はＵさんが引越しをされる日。不安と寂しさを抱えながらも、気丈に振る舞われ、新たな生活の場へと出発をされました。

7月6日(月)
今日は、お年寄りの皆さんで明日の七夕の飾り付けと短冊に願い事を記入して飾りました。「健康でいられますように。」「お金が欲しい」「幸せで有りたい」など、皆さん思い思いの願いを込め笹の枝にくくりつけていました。願い事が叶いますようにと皆さんで笑いながら仰っています。「まだ、梅雨が明けてないから明日は、天の川見れないかも知れませんね」と声かけると東京の空じゃねと現実的な返答され、皆さん苦笑いされていました。

7月20日(月)
お天気雨がちらほらと降り、朝からとても蒸し暑い日。お年寄りの皆さんは窓の外を見ては、「降ってるかね？」「お日様は出てるけどね・・・」「ざーっと降ってくれたら、涼しくなるのにねー」「お散歩はやめておこうかねー」「そうよ！途中で降られたら、たまったもんじゃないわよ！」と、空模様を気にしてお散歩はあきらめた様子。でも、手持ち無沙汰だし・・・。そこで、3時のお茶にあわせて、皆さんでクレープ作りに挑戦！美味しいものが大好き！な、あさぎのみなさん。お散歩のことはすっかり忘れて、歌を唄いながらクレープ作りに夢中です。メロンとブルーベリーソースのちょっぴり贅沢なクレープが出来上がると、「美味しい！！」「上手に焼けているわ！」「誰が焼いたの？」と、ご満悦なティータイムでした。

7月25日（土）
今日は、毎年恒例の近所の井草八幡宮での盆踊り大会です。天気に恵まれて、夕食が済み盆踊り会場へ向かいます。皆さん『東京音頭』を口ずさみ、自然と手をつないで歩き、スタッフにもわくわく感が伝わってきます。会場では、早速踊りの輪に入り、見よう見まねで踊りだします。Hさんは、慣れた手つきで完璧に踊っています。「Hさん、お上手でビックリしました。」と、スタッフが声を掛けると「だって昔、やぐらの上に登って踊っていたんですもの」との返事。踊りっぷりを見て、納得です。Oさん、IFさん、ITさんも笑顔いっぱいで盆踊りを楽しみ、帰り道では暗いなか、皆さん『東京音頭』を歌いながら帰宅されました。

7月27日（月）
今日は午後よりあいにくのお天気、散歩へ出ようとしたお年寄り達も残念そうです。午後よりみなさん何気なしにリビングに集まってこられ音楽に合わせ、みなさん自然と口ずさんでおります。とても穏やかな時間が流れました。

7月28日（火）
三時のおやつは、皆さんとても楽しみにしている大事なひとときです。今日は午前中にあんずフロアから桃カステラをおすそ分けしてもらったので、おやつに食べようということになりました。Ｈさんは待ちきれず、「おやつはあるの？」「おやつは三時？」と何度もスタッフに確認にきています。待ちに待った三時、居室で過ごしているＯさんに「カステラがありますよ。リビングへどうぞ。」と声を掛けると、今までに見たことのないような早さで直ぐにリビングへ出てこられ「厚く切ってよ～、ペラペラの薄いのは嫌よ～。」とにこにこ顔。午前中からご機嫌ナナメだったＴさんも大好きなカステラを頬ばってにこにこ顔で「美味しかった！」とあっという間に笑顔が戻りました。