上井草グルップボエンデ あんず介護日記2018年09月

9月4日（火）
大型の台風が日本に近づき、窓の外は風や雨で大荒れの1日でした。外に出ることができず、あんずのお年寄りの皆さんは1日室内でお過ごしでした。昼食後、リビングでは「外へは行けないから何をしよう？」という話題になり、9月のはじめ、花壇に秋の花、コスモスとアスターを植えたお話しになると、YKさんが「まだ描いてなかったかも！」と居室よりスケッチブックと色鉛筆をお持ちになり、窓越しに鮮やかな花の絵を描かれていました。外に出ることの出来ない雨の日でも、『楽しい1日』と感じて頂けるよう前もって準備や工夫をし、お手伝いをしていきたいと思いました。

9月7日（金）
9月に入り、外が暗くなるのが早くなったように感じる今日この頃、皆さん窓を気にされる事が多いです。今日の夕食後、いつものようにブラインドを下ろしていると、HKさんが
「久しぶりにやるよ！」と窓へ。慣れた手つきでブラインドを下ろされています。その姿を見ながら、いつもご自分から率先され下ろされていた事、ご自分の日課であり仕事だと仰っていた事を思い出しました。『ご自分で出来る事はやって頂く』『生活の中で役割を持つ』このお仕事をしているとよく聞く言葉であり、使う言葉でもあります。今日、それがどういう事なのかHKさんから改めて教わったように思います。

9月15日（日）
本日雨模様。雨が降るたび、8月までの暑さから段々肌寒くなり秋を迎えようとしています。先日、9月11日、お年寄りと一緒にお買い物に出かけました。天気は晴れ、空が遠く、秋の気配を感じ、とっても過ごしやすい1日でした。車椅子を押し、買い物への道を歩いているとお年寄りから「あ～、なんて気持ちいいんだろう。そろそろ、ここに咲く花も変わってくるわね。」という声が聞こえてきました。夏の暑い日は買い物の往復も大変なものがありましたが、お年寄りは、暑い夏でも、咲いている花や緑の木々を見、色々なことを感じているのだなと思いました。これから、過ごしやすい季節になりますのでお年寄りと一緒に買い物に出かけたり、お散歩などの機会をつくっていきたいと思います。そして、外の空気に触れて頂き、四季を感じて頂けるようお手伝いしていきたいと思いました。

9月15日（日）
今日はMTさんの91歳のお誕生日でした。昼食はロシア料理のボルシチ、午後のティータイムにはチョコレートケーキなど、MTさんのお好きなものをご用意しお祝いしています。
HKさんから「おめでとう！」と言われながら花束を渡されると、「ありがとうございます。」と少し照れた表情で仰っていたのが印象的でした。皆さんに囲まれながらお祝いされているのを見て、本当に幸せそうに見えました。