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Kamiigusa Anzu Diary
あんず介護日記2018年01月
上井草グルップボエンデ あんず介護日記2018年01月
1月1日(月)
初めてのあんずでのお正月!三段御重のおせちに、手作りの筑前煮が並んで装飾もお正月になっていました。リビングに来られる皆さんは「すごいご馳走!」「美味しそうね~」「キレイだわ~」と喜ばれており、私自身も金箔の乗った黒豆や、ローストビーフにわくわくした気持ちになりました。食べてみると美味しく、普段食の細い方も次々と手を伸ばし召し上がられていました。人数で見るとまるで、親戚一同が集まったような感じがありました。それぞれが「美味しい」とおせちを食べられ、音楽や、装飾からお年寄りの皆さんはお正月を感じているように思えました。2018年も良い年になりますように!
1月25日(木)
2日前に東京にも大雪が降り、HKさんはテラスに積もった雪で小さな雪だるまを作りました。ユニット内のダイニングテーブルに置けるくらいの大きさでしたが、一緒に作った看護師に「顔もあるといいわね」「手と帽子も付けて」と、いくつかリクエストをしていました。HKさんの要望通りに出来上がったミニ雪だるまはお皿の上にちょこんとのっけて飾り、しばらく皆さんを楽しませていました。部屋の温度は温かく見る見るうちに溶けてしまう雪だるまを「だんだん痩せてきちゃって」と心配されていました。そんな姿に、HKさんの人を心配する気持ちが溢れているなぁと改めて感じた場面でした。
1月某日
いつもステーションのソファが特等席で、皆の癒しの存在HYさんが、体調を崩され、ベッドで過ごすようになって何週間か経ちました。最初の頃は、十八番の節の「チャンチャカチャン♪」や「しゃ~ぼんだ~ま~♪」と首を揺らしながら歌われたり、「かわいーわねー」「いいですねー」「ありがとうございます」など、いくつかの言葉をはっきりと仰ったりして、笑顔もよくみられていました。私が甘えたりおどけたりすると、「ふふふっ」と笑って、しょうがないわね~と言いたげな表情で慈愛に満ちた微笑みをくださっていました。最近は、眠いことが多いようです。言葉も出しづらくなっているようですが、こちらの目を見て「はい」「ありがとう」と小さな小さな声で伝えてくださいます。頷いたり、首を横に動かしたりして、気持ちを伝えてくださいます。壁に貼ったご家族やご自分のお写真をじっと見ていらっしゃるので「大切なご家族ですね」と伺いますと、大きくうなずかれていました。
1月29日(月)
今日の夕食は、出前を取り皆でうなぎの釜飯を食べました。ボエンデでは、皆さんとスタッフで毎日の食事を作っているので、なかなか出前を頼む機会は少ないのです。夕食時、集まってこられた皆さん。いつもと違う食卓に「今日は何の日?」「随分、立派な器だねー。」と皆さん、そわそわを隠せません。いざ、釜の蓋を開けるとうなぎがびっしりと盛られた釜飯に「うわー、美味しそうだねー!」と歓声が。皆さん、ご自分でよそわれながら「美味しいね。」と召し上がっておられました。あんずには、体調を崩された方や、長時間の外出や外でのお食事が難しい方もおられます。そのような状態の方々にも、いつもとは違う「お店の味」を楽しんで頂けることができて良かったなと思いました。