上井草グルップボエンデ あんず介護日記2012年03月

3月3日（土）
　今日は桃の節句、ひな祭りです。昼食はちらしずしを作って食べました。飾りに使った食用花に「これは食べられるの？」皆さん興味津々です。おやつには雛菓子を食べながら甘酒を楽しみました。「昔はお雛様飾ったわね。」「きれいだけど、出したりしまったりするのが結構大変なのよね。」と、それぞれご自分が小さかったころのことや娘様とのことをお話になっています。皆さんの思い出話にも花が咲き、華やかな一日です。

3月8日（木）
　本日はめでたいKSさんの誕生日。よくお話ししているHCさんも嬉しそうにお祝いを述べています。夕食準備の時、お二人は約束を交わしていました。「じゃあ、今日はKSさんの誕生日だから、私が夕食の手伝いをしますね。」とHCさん。するとKSさんが「じゃあ、HCさんの誕生日は私が手伝うね。」とニコニコしながらおっしゃっていました。スタッフが「では、私が証人になります。」と申し出ると「あら。」とKSさん、「いいわよ～」とHCさんが意気込んでおっしゃいました。
　HCさんは食事準備の際、お風呂へ入る運びとなり、その代わりに片づけを熱心に手伝われ、残ったKSさんは食べたい物を好みの味付けで１品作っていらっしゃいました。それをスタッフが「申し訳ないです。誕生日なのに。。。」というと、「いいのよ。私、料理嫌いじゃないもの。」と心と器の大きなKSさんはいつもの調子でスラっとおっしゃり、笑顔で手際よく仕上げておいででした。

3月25日（日）
　MOさん、「今から二時間ぐらい歩いてくるから、戻らんかったらどこかで倒れとると思っといて。」と仰り、玄関に向かわれる。「私も一緒に行きますよ。」とスタッフが声を掛けると、「行ってくれるの？それはありがたいなぁ、一人じゃ不安やし。」と喜ばれていました。車椅子で出かけ、「暖かいなぁ、太陽さんに感謝やなぁ。」とご機嫌でした。途中犬を見かけると、「わんちゃんやぁ。」とにこやか。「梅の花が綺麗ですね。」と声を掛けると、「うめぇーもん食いてぇーなぁ。」と笑いながらダジャレを仰っていました。

3月29日
　暖かくよく晴れた午後。能鑑賞が趣味のＨさんとセシオン杉並に能鑑賞会に出かけました。杉並区主催とあって、小さいお子さんからお年寄りまで幅広い年代のお客さんで賑わっています。狂言と能の説明を聞き、プロの役者の演技を鑑賞しました。。Ｈさんは、「素晴らしいわねぇ、今日は初心者向けの演目ね。」とスタッフへ教えてくれました。最後まで集中してご覧になり、終了後、「まさか、又能を見られるとは思わなかった、夢が叶ったわね。」と優しい笑顔。休憩を兼ねて、大好物だというあんみつを食べ、お腹も気持ちも大満足で帰路につきました。