上井草グルップボエンデ あかね介護日記2009年02月

2月1日（日）
天気は良いのですが強風の1日。窓から木の揺れる様を見るだけで何となく足は内へ内へと向いてしまいます。しかしただ座っているだけなんて事はありません。気分新たに新しい歌集作りが始まります。息の合った流れ作業で次々とファイルされていく歌詞カードの山。景気の良い掛け声と共にあっという間に仕上がってしまいました。では早速という事で今度は強風にも負けない大きな声で盛大な合唱が始まります。改めて連帯感の強さを感じさせられました。

2月8日（日）
今日のお昼のデザートは、「バンペイユ」という名前のバレーボールくらいの大きさの柑橘実でした。皆さん、その大きさにもびっくり。食べれるの？と半信半疑です。「銀座の果物屋さんへどうやって食べるか、聞いてみたほうがいいわよ。」などと興味津々です。普通に皮をむくだけでも一苦労でした。それに加え聞きなれない名前で、お年寄りに聞かれるたびに「なんだった？」と。T.Kさんはしっかり名前を答えられていました。熊本産の果物だったので、九州出身のTさんは知っていたようです。まだまだ、知らない果物がたくさんありそうです。

2月11日（水）
今日は午後から美術教室を開いています。K.Cさんの娘さんに先生に来て頂いています。あかねのお年よりは、もちろんK.Cさん、そしてT.Kさん、To.TさんK. Kさんが参加しています。今回は、雛祭りも近いということで紙を使って雛人形を作っています。「私、押さえてるからあなた描いて。」「私、目描くからあなた口描いてね。」とチームワーク抜群です。皆さん完成したのを見て、「かわいいのができたわ。」と満足そう。早速、リビングに飾って雛祭り気分を楽しんでいます。その日は、皆さん若かりし頃の雛祭りの話題で盛り上がっていました。

2月12日（木）
今日のお昼に昨日退院したO.Tさんに赤飯で退院祝いをしました。他のお年寄りから「やっぱりあなたがそこの席にいるとしっくりくるわ」などと次々に激励がありました。O.Tさんは一回ずつ丁寧にお辞儀をしていました。まだあまり喉に通りませんでしたが「退院したばかりだし、少しずつね」とお年寄りの気配りのお言葉に、とても和やかな雰囲気でした。

2月16日（月）
今日はボエンデ主催の落語会。お昼を終え、皆さんわくわくしながら会場入り。大笑いする方、熱心に聴きいっている方、雰囲気を楽しんでいる方と観賞の仕方は人それぞれでしたが、皆さん満喫できた様子でした。最後に落語家さん直筆の色紙も頂き、しっかりとリビングに飾ってあります。「人の世は風に吹かれて」と書かれた色紙を前に、続く言葉を皆さん日々思案されています。

2月17日(火)
ホーム長が玄関にお雛様を飾ってくださいました。皆さん、「かわいいいねー。」と目を細めてはいろんな位置からながめては、感想を言われています。1時間ほどしてリビングですごされていたTa.Tさんの姿がみえないと思ったら、玄関にいらっしゃいました。「お雛さん、どうなってるかと思って。」相当気に入られたようで「いいねー。」と繰り返されていました。せっかくなので、皆さんの目に届くリビングに飾りなおしていただきTaさんも安心されていました。