グルップボエンデ井荻 井荻介護日記2021年12月

１２月１１日（土）
SKさんは入居してすぐは少し混乱した様子でしたが、すぐにここでの生活に馴染み、今ではご自分から冗談を交じえた会話で皆様を楽しませています。最近ではコロナ感染も落ち着き、ここボエンデも買い物が解禁になりましたので、今日は元気で歩行もしっかりしたSKさんをお誘いしてサミットまで出かけました。「近くにこんな大きなスーパーがあると毎日の生活には困らないわね」と周りを見渡したり、「あら、私がやるわよ」と袋詰めをしたり、「荷物も持ちますよ」と、とても協力的でした。帰宅後は「あなたすごい買いっぷりね。お金を持つと全部使っちゃうタイプでしょう！」と、愉快そうに笑っていました。

１２月１４日（火）
終日居室にて過ごされているFSさんですが、今日は朝から雨が降っており、訪室時に「Fさん、こんにちは。今日は冷たい雨が降っていますよ。」とお伝えしたところ「あら？そうなの？」と仰いました。「そうなんです、こういう日は歌でも歌って気分良く過ごしたいですよね。」とスタッフが『あめふり』の歌を唄い始めると、Fさんも「♪雨雨ふれふれかあさんが～ぴちぴちちゃぷちゃぷランランラン♪」と笑顔で一緒に歌ってくださいました。歌い終えると二人で笑い声が出て、雨の日も明るい気分で過ごせた日でした。

１２月１６日（木）
今日は風も無く穏やかな日です。昼食前には庭の池に久しぶりにヒヨドリがつがいで来て水浴びをしていました。それをリビングでテレビを観ていたSKさん、NTさんにお伝えすると興味深々でご覧になりながら「寒くないのかしら？」「二羽出来ているのね。」と笑顔で話していました。

１２月１７日（金）
NTさんのお部屋を訪室した際にご家族様からのプレゼントを「とても可愛いプレゼントですね！」とお話したところ、「そうなのよ、可愛いでしょ？枯れなくて良いのよ。嬉しいね。」とニコニコ笑顔でお話されていました。その後お部屋の前を通った時に、お部屋の中から『ハッピーバースデートウーユー♪』と音楽が聞こえてきていました。
「音楽が流れるカードもらったのよ、何回も聞けて良いのよね」とお話されていたので、お部屋で聞いていらっしゃったようです。喜ばれているお気持ちがとても伝わってきてとても幸せな気持ちになりました。

１２月２３日（木）
夕食前に席についたNTさんが、今日の夕食のメニューである肉まんを見て「これはパオズだね。これ中国語ではそう言うんだよ。」とスタッフに教えて下さいました。その後眠前薬を就前にお持ちしに居室へ。しばらくしてスタッフが「さっき肉まんが中国語でパオズだと教えて下さったんですが、初めて知りました」と話すと「そうね。昔居た時は皆日本語が上手だったから、私は特に喋ってた訳ではないけどね。私が女学校入る前…だから一番下の弟なんかは（当時）小さかったから覚えてないと思うよ。他にもボーイさんが居たけどその人も日本語が上手くてね。」と思い出話を沢山お話ししてくださいました。

１２月２５日（土）
今年も残すところ一週間をきりました。入浴後、DFさんの髪をドライヤーで乾かしている時にお節料理の話題になりました。DFさんが、「昔はお正月にお店がお休みになるから大晦日とか朝から忙しかったわねー。」と、話してくださいました。
スタッフが「今は元旦からスーパーやコンビニが開いてるから買い物するのに便利になりましたよねー。」と伝えると、「ふーん、そうなのねー。でも懐かしいわね。」と笑顔で話されていました。

１２月２６日(日)
SaKさんとSKさんは最近よくお話されています。リビングのテレビの前でもダイニングでも昔話や時事のお話をされます。先日、お2人を新聞たたみにお誘いすると、快く引き受けて下さり、スタッフと三人で進めました。
とてもきれいに折って下さる、SaKさんと、とても早く折って下さったSKさん。お二人の力を借りあッという間に全て終わってしまい、お2人ともに感謝すると逆に「誘ってくれてありがとう」と言って下さいました。
とても、温かい気持ちになりました。

１２月３０日(木)
10時のテ―タイムに「今年も残すところ今日、明日の2日になりましたね」と話すとSaKさんが「そうか、終わりね、本当に月日の経つのは早いわね」とSKさんと顔を見合わせ笑顔です。SKさんも「良い年でした。毎日美味しい物を頂いて最高です」と話されTAさんは「私はあまり良い年では無かったね」と言われたので「そうでしたか？」と聞き返すと「あまり出かけて無いからね」との事を話されていました。コロナ禍での生活でどこかしら不自由」を感じつつも「でも大病した訳でも無いし良い年だったんだろうね」と最後は皆さん気持ちが同じ様です。来年も平平凡凡と言うことで納得されていました。来年も穏やかに過ごせますようにと此方まで皆さんの笑顔を観てそう思いました。