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Iogi Diary

井荻介護日記2020年12月

グルップボエンデ井荻 井荻介護日記2020年12月

12月14日(月)
雲一つない青空が広がる午前中、FSさんと車椅子で散歩へ出かけました。竹林の近くにある雑木林で6歳前後の子供たち10数名が、色とりどりの落ち葉を楽しそうに拾っています。子供の声に反応して瞑っていた目を開けたFSさん。近くで立ち止まり様子を見ていると、男の子3人が近寄って「それ取って!」とFSさんの足元にある綺麗なもみじを指さしました。スタッフが拾って手渡している様子をじっと見つめてから、去っていく男の子たちに向かって「えらいよ~!」「べリグ~!」とにこやかに手を振られていました。最近言葉少なになってきたFSさんですが、以前の様に誰にでも優しい言葉をかけてくださる温かい一面が再び見られた瞬間でした。

12月18日(金)
今日は歯科検診、NTさんのお誕生会、その後ボランティアの方が開いてくださったクリスマスコンサートと、とても忙しい一日でした。誕生日メニューはNTさんのリクエストのちらし寿司、鯛の塩焼き、手作りの茶碗蒸し、小鉢、フルーツと彩りも鮮やかな数々のお料理が食卓に並びました。食事を堪能した後NTさんはケーキと花束を贈られ、「ありがとうございました」と、とても喜ばれていました。「おいくつになられました?」と問われると「さあ?一歳ずつ歳は引いているから」と少しとぼけた表情で答えて皆さんを笑わせていました。その後、バイオリンのミニコンサートも開かれました。生演奏の素晴らしい音色と素敵なドレスに皆さんはとても感動されていました。NTさんにとって今日の誕生日は思い出に残るステキな一日になったと思います。

12月19日(土)
本日は風もなく日差しが暖かく感じられる日だったので昼食後、リビングで新聞を読んでいたSYさんに声をお掛けして散歩に出かけました。途中で庭に餌台のあるお宅に雀が沢山餌を求めて飛んでくるのを見て「わぁ珍しい!あんなに雀が来ているわ。餌のある所はちゃんと知っているのね。」と感心されています。15分程散策してボエンデに戻り「気持ちよかったですか?」と尋ねると「とても気持ち良かったけどもう終わり?もうちょっと行きたいわ。」と珍しくリクエストされたのでもう一回り近隣を散策して戻ると「ありがとうございました。とても気分が良かったわ。」と笑顔で仰っています。

12月21日(月)
今日は冬至です。柚子をたくさんお風呂に浮かべて、皆さんに柚子風呂に入っていただきました。一番風呂はSKさん。まあるい柚子が浮かんでいるのを見て、「あらかわいい!」と笑顔です。柚子の香りがお風呂いっぱいに広がり、気持ちの良いひと時となった様です。お風呂上りに、「柚子湯は格別ですね!いつもより温まる気がします」とおっしゃっていました。これから寒さが厳しくなりますが、季節の移ろいを感じながらも、心がほっこり温かくなるようなことを見つけながら過ごしてゆきたいと感じています。

12月21日(月)
FSさんと夕方お散歩へお出掛けしました。この日は少し冷え込んでいて、着込んでお外へ。そのせいもあったのか、少し眠気が強かったです。冬なのでお花や、木々は散ってしまっていましたが、少しして道端にオレンジのお花が咲いているのを見つけました。FSさんに、綺麗なお花咲いていますよ。と声をかけると薄っすらと目を開けて「本当だ。食べたいなあ~」とにこやかにお話しされていました。

12月24日(木)
今日はクリスマスイブです。夕方からのクリスマス会に向けて、午後からダイニングやリビングの壁にクリスマスの飾りつけや、食事作りのお手伝いを皆さんでしてくださっていました。キッチンでSKさんがお野菜を切りながら、「今日はサンタさんは来てくださるのかしら?」と、スタッフに聞いてこられました。
「さあー、どうでしょうね。いつ頃来て下さるでしょうね。」と言うと、「こちらで皆さんとご馳走食べてサンタさんに来てもらえたら最高ですよ。子供みたいにうれしいですよ。」と、笑顔で話されていました。皆さん準備をされながら夕方からのクリスマス会を楽しみにされていました。

12月25日(金)
今日はクリスマスの日で皆さんリビングのクリスマス飾りを見られ「あれは何と読むんですか?」と聞かれたり「昨日は素敵なプレゼントを頂きました」と感謝されていました。SKさんは「小さい頃はいい子にしてないとサンタさんが来ないと、良く親に言われました」と思い出され話しています。午後のテ―タイムに「クリスマスケーキ」を皆さんで食べながら「昔はバターケーキが主だったけれど、今は生クリームで美味しいですね」と「美味しいケーキに感謝です」と話が弾んでいました。皆さんやはり美味しい食べ物のお話はお好きで「お正月もご馳走で楽しみです」と笑顔が絶えませんでした。
今年も残すところ1週間をきり皆さん体調を崩す事も無く年を越せることに感謝されていました。穏やかな午後のテ―タイムとなりました。

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