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Iogi Diary

井荻介護日記2020年07月

グルップボエンデ井荻 井荻介護日記2020年07月

7月4日(土)   
TTさんは男性の入居者です。毎日の生活はゆっくりですがご自分の事はご自分で自立して行こうと努力している姿が常に見られています。ある時「ズボンの裾にゴムが入っていて、着る時はいいんだけど脱ぐ時が大変なんだよ、これを直して欲しいんだ。お願い出来ないかな」と話されていました。私も気に掛けていたので、今日はズボンの裾を切ってストレートにデザイン替えをする事にしました。KKさんも「僕も針に糸を通す事ぐらいは出来るよ」と何度もトライして、針が通った時はとても嬉しそうでした。スタッフの横で「僕の父は僕たちの小さい頃に亡くなり、母親が仕事をして僕たち兄弟を育てたんだけど、洋服が破れても新しい洋服は買えないし、母親が仕事から帰るのを待って直してもらい、出来上がるまで寝ないで待ってたんだその姿と重なるんだよ、懐かしいなー」と感慨深い表情を見せていました。私も日頃から気に掛けていたことが解決し、TTさんにも大変喜んでいただき、何よりTTさんの思い出に寄り添う事ができて、とても幸せな時間でした。

7月20日(月)
昼食のカレーを美味しそうに召し上がっているTTさんに「辛い物はお好きですか?」とお尋ねすると「好きだよ。」とお答えになっています。「甘い物もお好きですよね?」ともう一度尋ねると笑顔で頷いています。来月にお誕生日があるので「ケーキはクリームとチョコレートではどちらがお好きですか?」と3つ目の質問をすると少し迷って「どちらも」とお答えになると他の皆様も笑顔で頷いていました。新型コロナウィルスの影響で外出がままならない中、美味しい物を食べることが楽しみの一つなんだなと再認識したひと時でした。

7月21日(火)
本日は土用の丑の日。ということで、お昼ご飯は皆さんで鰻丼を召し上がっています。
「ご馳走です~!」とSKさん、「量が丁度良い」とNTさん、「鰻は良いね」とTTさん、皆さまとってもにこやかです。普段は小食のTAさんもペロリと丼をたいらげていました。自宅では土用の丑の日に鰻を食べましたか?とスタッフの質問に「食べると決まってはいないけど、この時期はスーパーに並ぶからあれば買ってたなあ」とTTさん。新聞広告やテレビのCMでも流れるので、日本人は絶対気になりますよねと会話も弾みました。この日は「精がつく食べ物を食べて、暑い夏を乗り切ろう」という思いが込められているそうです。今年の土用の丑の日は未だ梅雨明けしておらず、涼しい一日となりましたが、梅雨明け後の来たる真夏日に向けて、皆さん鰻でしっかり栄養補給をされました。

7月22日(水)
今日は朝から急に雨が激しく降ったり、お昼過ぎには晴れたりと変わりやすいお天気でした。 昼食準備を手伝って下さっていたSKさんに「たたき梅」をお願いしました。
まな板の上で、梅干しをほぐして包丁でトントントンとリズム良く作られ、あっという間に長方形の様に整った「たたき梅」が出来上がりました。
その後、いちょう切りした大根とたたき梅と少しお酢を足して、一品作って下さいました。大根の白と梅の赤の彩りがとてもきれいで、思わず拍手して「すごいきれいですね。
ありがとうございます。」と伝えると、SKさんは、「いいえ。昔は家では、ほとんど台所にいて、ご飯の事やってましたよ。」と、話されてました。
こうして皆さんからそれぞれ過ごしてこられた日々の中のお話を聞かせていただけるのは、とても貴重なひとときです。

7月23日(木)
今日は海の日です。しかし朝から大降りの雨で、薄暗い朝を迎えました。午前中ティータイムに、SKさんが「今日は海の日ですよね、海開きの日でしょうか」と話されています。調べてみると、海の日は、海の恩恵に感謝すると共に海洋国日本の繁栄を願う、という意味があるそうです。それをお伝えすると、「そうなんですか、今日は海開きではないんですね。海開きの日にこんな雨で気の毒、と思いました。」とはにかんだ表情で笑っておられました。雨が続き梅雨明けを待ち望む日々ですが、皆さん日々笑顔でお過ごしです。


7月27日(月)
ベランダに「赤しそ」を立てかけていたら台所に来られたお年寄りが気付き「どうしたの?」とSYさん。以前作った「シソジュース」の事をお話すると「あなたが御作りになったんでしょ?」と言うのを聞いていたSKさんが「綺麗な紫蘇で、美味しかったですよね」と笑顔で話されています。
午後のテータイム後に皆さんで「赤しそ」をむしり早速ジュースに作ったのをご覧になり「綺麗な色ね」「自然の物はやはり良いわね」家にいる時に作ったことを思い出されたお年寄りもおられ、季節の物に触れる事が笑顔になる何物でも無いと感じました。これからも機会を作っていきたいと思いました。
後日、飲まれて「美味しい」と笑顔が見られました。「手作りは最高」と皆さんから聞かれています。

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