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Iogi Diary

井荻介護日記2020年05月

グルップボエンデ井荻 井荻介護日記2020年05月

5月4日(月)
今日の午後は沢山の旅行本や料理本を開いて皆さん読書をしていました。SKさんが「この料理の本、勉強になります。私この野菜の根っこ捨てていました。皮も種にも栄養が沢山あるんですって。今まで生きてきて今初めて知りました」「レタスも火を通したほうが10倍も栄養があるんですって。レタスは生でいただくのが当たり前だと思っていました!」と何度も驚きの声をあげていました。今日の夕食は皆さんと相談して本のなかからメニューを選びましたが、SKさんは「じゃあ、レタスは炒めましようね、栄養が10倍ですもの」と今日はいつもより楽しそうに台所に立って料理をしていました。

5月5日(火)
朝食時「今日は男の節句ですね」と話題になりボエンデには「男性はお一人ですね」と柏餅、粽、鯉のぼりの話で小さい時には鯉のぼりが上がっていましたがこの頃は見ませんね」とあちこちから話が飛び通いSHさんから自然に「屋根より高い鯉のぼり~~(゜゜)~」と歌いだすと何名かのお年寄りも「懐かしいわねと思い出しながら歌っていました。
下膳後にはSHさんが部屋から新聞紙を持って来てリビングで5名のお年寄りと「兜」を折って
出来た兜に折り紙を切り取り飾りつけを行いTTさんの頭に乗せて「お祝いですから」と言って
それを見ていた周りのお年寄りから「あら~」と「お似合いですよ」と皆さん笑顔でした。
傍で見ていてとても微笑ましくこちらまで気持ちが温かくなりました。思いやりの気持ちは大切と改めて感じました。

5月5日 (火)
午前中TTさんと一緒にお散歩へ行きました。明るい遊歩道の道で、5歳くらいの女の子がいちごの可愛い帽子をかぶってお父さんと歩いています。「かわいい帽子だね」と眺めていると「こんにちは」と挨拶してくれました。「こんにちは」とTTさん。今日は子供の日ですね。おめでとうございますとスタッフの言葉に「今日はしょうぶ湯に入るんです」とお父さんが教えてくれました。TTさんは「しょうぶ湯ですか、良いですね」とにこやかにお返事されていました。また少し道を進むと、小さな池に2人の男の子が。池にいるオタマジャクシを捕まえている様で、容器に入ったオタマジャクシを見せてくれました。TTさんは男の子たちに「おおー。すごいね」と話しかけた後、遠巻きに見つめるお母さんに「沢山持って帰ったら大変でしょう。」とねぎらいの言葉をかけていました。散歩以外の外出支援が難しいこのごろですが、こどもの日であることで何時もの道でより楽しい時間を過ごすことができました。

5月11日 (月)
午前中TAさんと遊歩道へお散歩に行きました。その日は初夏の様な日差しで、「今日は暑いね。でもお天気の中で見るお花は綺麗ね。」とにこやかにお話しされていました。これだけお花の種類が豊富に堪能出来るスポットは、区内ではそうそうないですよね。とスタッフが話しかけると、「そうだね。でも北海道も凄いよ。広大だからね」と地元を懐かしんでいる様子でした。
北海道は自然に加え、美味しい物も沢山ありますもんね。とお話を広げると、笑顔で「そうなの。やっぱり色々新鮮だよ。ラーメンなんかも美味しいね」と、最後は遊歩道に咲く花や木々を差し置いて、食べ物の話題で会話が弾んでいました。そして、「あなたも是非行ってみてね。」とスタッフに優しく声を掛けていました。

5月14日(木)
コロナウイルス感染拡大防止の自粛生活が続きますが、「お子さんはどうされてる?元気?」と小学生の子供がいるスタッフにSHさんが声を掛けています。「外で遊べないんじゃストレスも溜まるわよね、何かいい遊びがあったら教えてあげたいけど」とおっしゃってくださいました。
しばらくたってから古新聞を片手にリビングにいらっしゃり、「兜の被り物を作ってあげるわ」とフリースペースで兜を作ってくださっています。出来上がると、「これに折り紙を切り抜いて模様をつけたりして工作できるじゃない?いい時間つぶしになるわよ」とスタッフに渡してくださいました。自粛生活の中スタッフの家族の事を気に掛けて下さり、温かい気持ちになれた出来事でした。

5月20日(水)
午前中のティータイム時に、SYさんとSHさんが出身地が同じ所だったという事で、お話が弾まれていました。 地元の商店街や、学校のあった場所の話題で、お二人共笑い合って楽しそうに話されていました。SYさんが、「叶う事なら、一緒に歩いて回りたいわねー」と、SHさんに語っていました。
ティータイム後も、リビングのソファーにお二人で座られ、SHさんがお部屋から地元の事が載っている広告を持って来られて、昼食前まで身体を向き合いながら話されていました。
思い出を懐かしそうに語られている光景を見ていて、とても心温まる思いでした。

5月23日(土)
本日は曇天でしたが薄日が差した午後にDFさんと遊歩道を散歩しました。両脇に咲いているツツジやもうすぐ咲きそうなアジサイの花を見て「キレイだね。よく見るとみんな少し違っているよ。」と楽しそうに話しています。帰り道に踏切を電車が通過するのを見て「しばらく電車に乗ってないね。どこかへ出掛けたいね。」とお話になったので「安全に出掛けられるようになったら電車で何処かに行きましょう。」と答えると「計画してよ。希望者だけでもいいじゃない。私は絶対に参加するから。」と笑顔で仰っています。以前のように生活できる日が早く来て欲しいと強く感じた瞬間でした。

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