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Iogi Diary

井荻介護日記2020年04月

グルップボエンデ井荻 井荻介護日記2020年04月

4月2日(木)
「最後の桜を見に行きましょう」とSKさんをお誘いして散歩に出かけました。遊歩道を歩き区民センターでオタマジャクシを見て桃井第五小学校まで行くと「チューリップが咲いてます。」と嬉しそうにお話になったので「写真を撮りましょう」とチューリップの傍に座って頂くと「母校なんです。親も子供も孫もここの卒業生何です。」と笑顔でピースサインをされています。

4月3日(金 )
今日はTTさんと散歩に出かけました。遊歩道から少し歩くと、この辺りは閑静な住宅が広がり緑も多く、その中の何件かに「杉並区の指定保護樹木」に指定された大木の桜の木があります。今は桜が満開の季節で今日は驚くほど見事に咲いていました。TTさんに「桜の名所に行かなくても、ここの桜で充分ですね」と話しかけると「そうだね!この幹周りはすごいね、まるでタコの足のように幾重にも広がって綺麗なものだね」と、満開の桜に感動されていました。「だけど強い風が吹くとあっという間に散ってしまうんだよ、桜の花とはそういうものなんだよ」と桜の花のすばらしさと桜の花のはかなさを切々と語っている表情はとても印象的でした。

4月9日(木)
コロナウイルスの影響で面会が難しくなってしまったご家族さまに向けて、写真とメッセージを送って頂こうとティータイムの時間にお声掛けしました。慣れた様子でスラスラ書かれる方、口頭で代筆してほしいと一生懸命言葉を考える方、紙とペンを持ってじーっと考えこまれる方など様々でした。「いつ送るの?」「必ず届けてください」と何度も念押しされるDFさん。FSさんは久しく筆を持っていませんでしたが、ペンを握ると姿勢を正し凛とした表情で文字を書こうとされていました。TTさんは「手紙なんて書いた事ないからなあ…。急に送ったらびっくりすると思う。」「何か伝えたいときは電話で言うよ。妻にも息子にもね。私は亭主関白だったから」と。「たまにだから良いんじゃないですか。書いてみたら」とSHさんが後押ししてくださるも最後まで「いやいや…」と照れ笑いされ筆を取る事はありませんでしたが、奥様や息子さまについて沢山お話してくださいました。

4月12日(日)
今日はSKさんが、昼食作りを手伝って下さっていて、野菜を切りながら「あの、昔ね、8時だよ!全員集合を見てましたか?」と、聞いてこられました。
「もちろんです。ずっと一時間笑いっぱなしでしたよね。」と答えると、SKさんは、「そうです。もう面白くてね、毎週土曜日の夜に、家族みんなで見るのが、楽しみでしたよね。」と話されていました。 その後に「辛い事や嫌な事があっても、笑うと気持ちが晴れていました。不思議ですねー。 笑うことって、大切ですよね。」と言われたSKさんの言葉が心にジーンと響きました。

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