グルップボエンデ井荻 井荻介護日記2017年09月

9月１日（金）
今日は午後、SSさんとSYさんとFMさんと商店街の喫茶ぽえむへお茶に出掛けました。沢山の種類のコーヒーのメニューを見られ、「迷ってきめられないわね」、「いつも　　普通のミルクが入ったコーヒーがいいわ」と話されています。コーヒーを飲みながらSYさんがSSさんに「ご主人とはどこでお知り合いになられたの？」と聞かれ、SSさんが「家の前をいつも通ってる海軍さんの紹介で知り合ったんです」と仰られると皆さんがその話に次々と質問され、しばらくご主人様との出会いの話で会話が弾んでいました。最後にSYさんが「ここはいい所よね、これから風邪が流行ってくるから皆なで気を付けて行かないとね、元気でいましょうね」と話されていました。

9月１３日（水）
9月半ばとはいえ、まだまだ暑い日が続いています。朝から、「良い天気だね。」「出掛けたいね。」という会話が聞こえてきました。天気も良く、屋上に洗濯物を干しに行こうという話になり、SSさんとFMさんが、たくさんの洗濯物を干して下さいました。
干し終えて、室内に戻ってくると、ヘトヘトです。「あ～！暑かったよ。すぐ乾くよ。」と汗を拭っています。毎日、元気いっぱいのお年寄りの皆さんです。

9月１８日（月）
今日はSYさんとバスを利用して荻窪まで出掛けました。お店に着きSYさんは新しいマグカップを選ぶのにとても迷われ「この花柄はちよっと…」「これもあんまりねー」となかなか決断できないでいるとお店の人が「軽くてとてもいいカップがありますよ」と勧めて下さったカップがとても気にいったようで、今までの悩んだ表情を一変させ「これ下さい」と笑顔で購入されました。その後今日は敬老の日でしたので皆さんと一緒に頂く和菓子を選びました。「餡が入っているのが頂きたいわ」と希望されたので餡入りカステラに決定。帰りのバスでも「とても楽しい散歩だったわ」「デパートは混んでいたわね」とお喋りも弾んでいました。

9月１８日（月）
夜勤で朝朝食の準備をしているといつものようにSYさんがブラインドを開ける音がし、そのままキッチンに来られご自分でコーヒーを入れたり、新聞を読んでいます。「何か手伝うことない？」と気遣いテーブルマットに朝食のスプーンやお皿を並べて下さいます。いつもありがとうございます、とお礼を言うと「やれるときはいつでもやるし、他の方が手伝っている時や、お声がかからない時は、それはそれでやっていただいてありがとうございますって思っているの」と話してくださいました。「いろんな人がいるし、皆さんいいわるいじゃなくてそれまで生きてきた環境も考えも違うでしょうから。」
SYさんは、朝から家に帰りたいと仰るお年寄りに「あら、ここは安心じゃない、一人でいると大変よ」とさりげなく話され、その対応に何時も素敵だなと感じ入ります。
長く生きてこられ自分以上に大きな優しい心を持ったお年寄りの方々に学ぶことは多いです。「いいお天気ね」と清々しく話されるSYさんの声、今日もいい一日になりそうです。

9月２１日（木）
パンがお好きなSSさんとFMさんと、パン屋さんのイートインコーナーで１５時のお茶に出掛けました。出かける直前までお部屋で横になっていたSSさんですが、「散歩へ出掛けませんか」とお声掛けすると、すぐに飛び起きて出かける準備をされました。外出を心待ちにされていた様子です。
パン屋さんには栗デニッシュやさつま芋蒸しパンなど、季節のパンが並んでいて、「これ美味しそうね、あれもいいわね」とお二人で盛り上がっていらっしゃいましたが、選んだのは揚げあんぱん。「やっぱりこれが美味しいわよね。」と嬉しそうに召し上がりました。
帰りは、少し遠回りをして散歩しながら帰りました。「歩けるのって本当に幸せよ。」とSSさん。「また一緒に出掛けましょう」とFMさんもおっしゃっています。

9月２３日（土）
今日はFSさんの誕生日なので仲良しのANさんと車でお昼ご飯を食べに出掛けました。
和食レストランに入り、着物を着た店員さんがお茶とメニューを持ってくるとお二人が店員さんをじーっと見つめています。店員さんもそれに気づき「何か付いてますか？」と少し照れながら聞いています。日頃から目にしたことをそのまま言葉に出すFSさんが失礼な事を言わないかとドキドキしながら「着物に興味があるんだと思いますよ。」とスタッフが言うとFSさんがニコッと笑って「とてもお似合いですよ。」と予想に反して至極真っ当な言葉を話したのでホッとしていると店員さんが離れてすぐに「何だぁ、今のおばさん」と独り言のように呟いたので思わずANさんと声を出して笑い出してしまいました。

9月28日（木）
今日の午後はSさんとS.Sさんとソファーで足の運動の為にペダル漕ぎをしています。
Sさんは「いいわねこれ、でもいつも階段上り下りしてるから簡単よね」とおしゃべりしながらあっという間に1000回漕ぎました。次にSSさん、「私の番ね」とくるくると漕いでいらっしゃいます。「私ね農家だったから足腰丈夫なのよ」と勢いよくあっという間に1000回行きました。そこを通りかかったFさんも「楽しいことしてるの？」と参加され、「いち、に、いち、に、」と声を出して300回漕ぎました。三人で大爆笑しながら「私たち若いね、いくつだっけ？大正12年」「えー！私は3年」と盛り上がっていました。