グルップボエンデ井荻 井荻介護日記2015年08月

8月4日（火）
今日は久しぶりに、お弁当を注文することになりました。皆さんに、お肉かお魚、どちらのお弁当にするかとお聞きすると、9人中7人の方が「お肉！」とお肉がおかずのお弁当を選ばれました。皆さんの元気の秘訣かもしれません。お昼になり、ほとんどの方が完食。「美味しかったね」「たまにはいいね」「また食べたいね」と喜ばれていました。

8月14日（金）
長野県にあるボエンデの自社農園から収穫した沢山のじゃが芋が今朝届きました。さっそく、そのじゃが芋を使っての献立を皆さんで相談。冷蔵庫を開けると挽肉と枝豆があったので枝豆入りコロッケを提案すると「それ、いいね。美味しそう」と。すぐに料理にとりかかり、SYさんが枝豆のさやから豆を取り出し、ACさんがじゃが芋の皮を剥きTKさんがじゃが芋をつぶし、皆さんで小麦粉、パン粉をつけ、たねを楕円形にまとめて終了。少し冷蔵庫で寝かし、油で揚げて出来上がりました。「簡単に出来上がったね」「食べるのが楽しみだわ」と大きなコロッケを前にそれぞれの思いを話されていました。夕食のひと品に加わったコロッケの味は格別で皆さん完食されました。

8月22日（土）
歌う事が大好きなISさんとスタッフで、バスに乗って荻窪のカラオケ館へ行きました。ドリンクは何にしようかとお聞きすると、「あったかい方がいいね。」とすぐに決められ、2人ともローズヒップティーを飲みました。いつもボエンデで歌う『銀座カンカン娘』や『りんごの歌』から始まり、ISさんのお好きな美空ひばりの『悲しき口笛』は熱唱して下さったので、2回も歌いました。帰り道、遊歩道のバイクの下にいた子猫を見つけ、2人で「かわいいね～。」と眺めました。穏やかな良い1日でした。

8月24日(月)
今日はACさんのお誕生日で、昼食はちらし寿司です。皆さんで協力して作り完成したのをみて、皆さん「美味しそう。早く食べたい。」と言われていました。ティータイムでは、皆さんでお誕生日をお祝いし、ACさんは、チョコレートケーキとピンクの花束をもらって「こんなのまで用意してもらってありがとうございます。」と皆さんにお辞儀をされ「わー。嬉しい。こんなの初めて。」と、とても喜んでらっしゃいました。その後も、ご家族の方が来訪され居室で楽しそうに過ごされていました。

8月28日(金)
今日はISさんがボエンデから引っ越される日。昼食はISさんのお好きな天ぷらを揚げることにして、SYさんと車で買物に出掛けました。車中では「Iさんはどこへ行くのかしら？」と気にされて何度も話されています。コープでは天ぷらにする野菜をテキパキと選んで下さり「お口直しに漬物なんかいいんじゃない。」と胡瓜の糠漬けも選んで下さっています。昼食後ISさんの荷物を積み込み、いよいよ出発される時、ふと振り返るとSYさんがスリッパのまま駐車場まで見送りに出て来られていました。「Iさん元気でね。」と車が見えなくなるまで手を振っていらっしゃいました。

8月29日(土)
今夜は夜勤です。昨日ISさんはお引越しをされ、今夜からは夜の見回りに伺ってもお部屋にISさんはいらっしゃらないのです。寝食を共にしてきた日々の沢山の思い出が浮かんできます。なぜだか、優しくねぎらって頂いた事や、うれしそうな笑顔ばかりが浮かびます。介護という仕事は、お世話する事が多いように見られがちですが、実は、お年寄りから多くの事を学び自分を成長させてもらっているのだと思います。ISさん、ありがとうございました。いつまでもお元気でと願っています。「会うは別れの始め」と言いますが、ボエンデのお年寄りの皆さんと過ごす限りあるこの時間を大切に、今夜もそっと皆さんのお部屋を回って体調や安全を確認しています。