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Kamiigusa Asagi Diary

あさぎ介護日記2012年08月

上井草グルップボエンデ あさぎ介護日記2012年08月

8月7日(火)
お昼ご飯を食べ始めると隣の公園より小学生くらいの男の子たちの元気な声が聞こえてきました。それに一番早く気が付いたのはOYさんで「あら?あの子たちどこからきたのかしら?」と少しの間様子を眺めていました。
OYさんの声にOKさんも公園の方を見て「あら本当!!虫取り網なんて持って何が採れるのかしら?」とニコニコとしばらくの間見られていました。
他の皆さんも「カブトムシかしら?」「カブトムシは夜行性だから今の時間は無理よね?」「セミじゃない?」等と男の子たちの様子を見ながら話されていました。
皆さん炎天下の中遊んでいる男の子たちを見ながら、ご自分やお子さんの小学生の頃を思い出していたようです。

8月10日(金)
今日は、昼食に木曽路へK,Sさん、O,Kさん、H,Kさんとスタッフ3人で出かけました。食事を待っている間、K,SさんがH,Kさんに「あなたと前に旅行に行きましたよね?」話かけていてH,Kさんもにこにこしながら「去年行きましたね。」と話していました。そしてO,Kさんの顔を見ながらスタッフに「あの人とも前にこの店で一緒に食べた気がするなぁ。」と以前、あさぎフロアの皆さんで木曽路に外食に来た時の事を思い出されていました。注文したすき焼き定食が来ると皆さん「美味しい!」とパクパクと召し上がっていました。量も多めでしたがK,Sさん、H,Kさんは全部召し上がっていました。帰りの道中でも「美味しかったねー。」と昼食の話をしながらボエンデに帰って来ました。

8月12日(日)
久しぶりにYSさんと買い物へ、近くのサミットまで行きました。途中の公園で二羽のカラスが道の真ん中で騒いでいました。「カラスは真っ黒だから人間に嫌われるんですよね。」と、スタッフが話すとYSさん「でもね、田舎の人はカラスを大事にするのよ、だってカラスはお米を雀なんかから守ってくれるでしょ。」と教えてくれました。スタッフが「そうか~」と感心していると。「か~ら~す~、なぜ鳴くの~・・・ってあるでしょ、すごく優しい歌。好きじゃなかったら、あんな歌作らないわよ。」と。その後二人で歌いながら歩きました。優しい気持ちになりました。
 
8月14日(火)
夜、お休み前に居室に行くと「あのね、昨日のあの事誰にも言ってないよ。私、意外と口が堅いんだから!!」と、少し自慢げに内緒話をするHさん。昨日のあの事・・・とは、夕食の買い物のあと二人でソフトクリームを食べたこと。「なんか、みんなに悪いね。」と言いながらも、「子供が小さいころは食べたけど、ソフトクリームなんて久しぶり。美味しいね。」と嬉しそうに話されていました。アッと言う間に食べ終り「内緒にね・・・!」と言いつつも、口の周りにはチョコレートがテンテンテン・・・「これじゃ、すぐに分かっちゃうよ!」と、口のまわりを拭いて帰って来ました。小さなことでも、二人だけの秘密となると楽しい思い出になるんだな~と感じました。

8月19日(日)
今日は晴天で外はとても蒸し暑い天気でした。KSさんは「近くで向日葵の写真を撮りたいから大丈夫ですか?」とスタッフに聞かれる。昼食が出来るまで30分程あったので、カメラを持って撮影をしに出かける事にしました。外に出ると「あそこに花が小さいけれど向日葵咲いてるんです。」と話される。ガソリンスタンドの角に10本程咲いている向日葵を見て「花は毎日違うんです。」と言われ前回見た時より綺麗に咲いていた様です。10枚程写真を撮ってから、「せっかくだから向日葵と青空と一緒に写真撮りますか?」伺うと笑顔で数枚写真を撮られました。帰りがけサルスベリのピンクを花を見るとこれも綺麗なんだよ。といって数枚写真を撮ってからあさぎへ戻り昼食を召し上がられました。

8月20日(月)
セミが地面に転がっている姿や、葉っぱが色づいている様を見ては「もうすぐ夏も終りね。」とお年寄りがつぶやくたびに、夏の終わりを実感する今日この頃。でも、まだまだ暑い日がつづいております。今日は夕方涼しくなってからI.TさんとO.Kさんと八幡神社に出掛けました。たくましく生える木樹を見上げては「大きいわねぇ。」「きれいねぇ。」とO.Kさん。「こうやってみんな力を合わせて生きているのね、私達一人じゃ生きていけないものね。支え合って生きていきましょうね」とI.Tさん。時がゆったりと流れていて、とても穏やかな気持ちになりました。私の大好きな時間です。

8月23日(木)
「ご馳走様でした!」とそれぞれのお年寄がお昼ご飯の下膳を始めました。ひときは大きな声で「よいしょ!」と立ち上がったOさん。自ら「嫌ね~『よいしょ』なんて掛け声かけないと立てなくなっちゃたわ。」と苦笑いをしました。スタッフが「歳だね~。」とOさんの口癖を真似すると、「いつも自分で言ってるんだけども、改めて言われるとね…。」と大笑いになりました。「Oさんまだまだ若いですよ!」と別のスタッフがニヤッと笑いながら横やりを入れると、「冗談でしょ!」と下膳の食器を手にしたまま流し台を通り過ぎてしまいました。「Oさん行き過ぎです。」とスタッフが声をかけ、「ほら見なさい。皆で冗談ばっかり言うから間違えた!」と再び大笑いになりました。

8月26日(日)
ボランティアの声楽家とピアニストが来て下さり、今日はコンサートの日。女性7人、全員で会場のあかねユニットへ。10代の若き男性音楽家の登場に、みなさんの期待が高まります。演奏がはじまるなり「わぁ・・・」と素晴らしい歌声に歓声があがります。童謡や歌謡曲など、なつかしい曲が続き、いつのまにか全員で大合唱となっていました。「千の風になって」の曲が始まり、コンサートもクライマックス、涙を浮かべているおとしよりもいらっしゃいました。あさぎユニットに戻ってからも、「うまかったねぇ。」「さわやかな若さだったねぇ。」などと、お話ししていらっしゃいました。

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