上井草グルップボエンデ あさぎ介護日記2011年06月

6月3日（木）
うっとうしい梅雨空の合間に、ようやく晴天となりました。今日はITさん・IEさん・Hさん・Tさん・Oさんとスタッフ3名の総勢８名でレストランへお昼ご飯を食べに出かけました。皆さん初めは「みんなと同じものでいいわ。」と遠慮がちでしたが、美味しそうなメニューの写真を見ているうちに「鮪がいいかな。」「お寿司がいい。」「私はちらしね。」と次々に決まっていきました。お料理が運ばれてくると思わず「うわ～美味しそうね！」と笑顔。箸が進みます。いつもは「もうお腹一杯。」とあまり召し上がらないTさんやOさんも、自らしゃもじを手にとり、お茶碗にご飯をよそっていきました。

6月8日（水）
　午前中はあいにくの雨模様で、「今日は雨だね。」と口々におっしゃられていました。少し早めに取りかかった昼食準備では、Hさんと共に焼きそばとゴーヤチャンプルーをメインに調理しました。「野菜を炒めたら焼きそばを入れて、お湯をかけて解すのね」とHさん。フライパンに野菜が次々に加えられると「美味しそうだね。」とおっしゃられていました。午後、雨の日は上映会をしようということで、「ヨーロッパ世界遺産」を皆さんで鑑賞しました。テレビ前のソファーに座られて興味深そうにご覧になられていたＩＦさんは、ヨーロッパの各国の風景が映ると「私はここへ行ったことがあるんだよ。」と隣に座るＩＴさんに嬉しそうにおっしゃられていました。

6月16日（木）
　昼食準備を始める時間が遅かったためか、ＨさんやＩＦさんが心配なご様子で台所へやってきました。炒め物をＨさんへお願いをすると「先生がやってよ～。」とおっしゃりながらも上手に豚肉を炒めて下さりました。ＩＦさんへサラダの取り分けをお願いすると「こんなもんかね。」と心配しながらも皆さん同じ量に分けて下さりました。ＩＴさんも漬物の取り分けをやってくださり、終わると「お姉さんできたわよ。」と笑顔で教えて下さりました。12時にＫＳさんがリビングへ出て来られましたが、まだ配膳している途中だったのをみて「配るだけだね。」と皆さんへ配膳してくださりました。ご飯を食べ終り、下膳が済んだＨさんはお部屋へ戻られる途中にスタッフとすれ違うと「今日の料理はとても楽しかったです。」と満面の笑みで握手をしながら言って下さりました。

6月16日（木）
「二人で外食しましょう。」と声掛けするとにっこりされ、TMさんとスタッフの二人で、近くのジョナサンへ昼食を食べに出掛けています。「洋食と和食どちらがいいですか？」と尋ねると「洋食がいいかしらねぇ。」と仰ったので、洋食の日替わりメニューのランチを注文しました。間もなくランチが運ばれてきて、ハンバーグや魚のフライを小さく切って渡すと、深々と頭を下げて「どうもありがとう。」と仰っていました。ハンバーグが美味しかったらしく、ニコニコされていました。お箸で召し上がっていましたが、スタッフがフォークとナイフで食べているのを見て、真似をして召し上がろうとしていましたが、食べづらい様子なので「お箸で食べた方が食べやすいですよ。」とスタッフが声掛けすると、お箸で召し上がっていました。

6月24日（金）
まだ、梅雨は明けていないのに、真夏のような暑さです。3時のお茶の時間にかき氷をお出しすると、みなさん一斉に「わぁー」と声をあげられ、Ｋさんは、「何十年ぶりだよ。」と仰って、もくもくと召し上がられていらっしゃいました。「暑いときには冷たいのが一番です。」とＩＦさん。黙って一番に食べ終ったＨさん。後から「美味しかった。」と一言。ほんの一時でしたが、みなさん涼しくなり、たまには暑い日もあってもいいかなと思われた一日でした。

6月25日（土）
20時過ぎ、新聞を読んでいたＩＥさんがにこにことスタッフのもとへ…「こちらの方は、明治43年生まれ…1911年生まれって書いてあるんですけど…今年は2011年ですか？」と、ベストセラーになった100歳の方の詩集の記事についても尋ねている。「今年は2011年ですよ。ＩＥさんと同じ明治43年生まれですね。ＩＥさんも詩集書いてみたらどうですか？ＩＥさんが書いた詩集なら、わたし買いますよ。」と答えると「ありがとうございます。でも、わたし、文才がないんですよ。ハハハハ。」と照れながら返事していました。

6月27日（日）
Ｏさんに娘さんから贈り物が届きました。スタッフがＯさんに小包を見せると「娘からね？なにかしら？」と興味深々、スタッフがＯさんの許可を得て開けてみると和菓子の本が出て来ています。Ｏさん「これじゃ食べれないじゃないの。」と毒舌を吐いていましたが、同封された娘さんの手紙には今度、本当の和菓子を持っていくと書いてありました。（Ｏさんの許可を得て読んでいます。）Ｏさん、「本より楽しみだわ」と笑っていました。