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Kamiigusa Asagi Diary

あさぎ介護日記2010年08月

上井草グルップボエンデ あさぎ介護日記2010年08月

8月9日(月)
今日は長崎原爆記念日。リビングの黒板に、毎日日付を記入してくれているのが日課のIEさん。今日は『過去も過ちを忘れずに反省』と重みのある一言が書き添えてありました。99歳のIEさん。戦争に対してもきっといろいろな感情を持たれているでしょう。戦争を教科書のうえでしか知らない私達スタッフは、あの時代を生き抜いたIEさんの一言を本当に重い言葉として感じました。リビングでは、皆さんそれぞれが戦争についての思い出を語っていて、人生の先輩として尊敬するひとときでした。

8月11日(水)
今日の空はとっても高く秋の空のようです。午前中から落ち着かなくなり玄関で靴に履き替えようとしているSMさん。スタッフと一緒にボエンデの庭を散策していると、ブルーベリーの木を見つけました。みなさんには内緒で2粒づついただきました。甘酸っぱくて美味しいとふたりでうなずいています。「ジャムにしても美味しいですよ。」とお話すると「そうね。いいわね。」と嬉しそう。でも私達のように散歩がてら摘まんでいたらあっと言う間にブルーベリーはなくなってしまいますね。 

8月12日(木)
朝食後、すぐにベッドで休んでしまわれたOさん。スタッフは何とかリビングにお誘いしようとあの手この手で声をかけます。が、そこは一枚も二枚もうわ手のOさんには敵いません。全くベッドから起きる気配はありません。 時間をおいてお部屋に伺い、Oさんの好物の話をするうちに『夏は水羊羹か?羊羹か?』で盛り上がり、「虎屋の羊羹が一番よ。水羊羹なんて水っぽくてダメ!」と結論が出ました。「早速、羊羹買いに行きましょうよ。」と買い物にお誘いすると、「しょ~がないなあ、でも奢らないわよ。」と一緒にスーパーへ出かけました。

8月14日(土)
夕食のメニュー決めの話をしていると、お魚大好きHさんが「魚が無難じゃない?」と一言。即、夕食はお魚メニューと決定。「でも、スーパーでいいのがなきゃ、ダメね。」との事。一緒にスーパーへ。サミットにつくと、「本日まぐろ祭り」とおおきなノボリが出ていました。「やったね!!まぐろいっぱいあるよ~!!」と目をまん丸にして喜ぶHさん。「じゃ、今日は贅沢にたーくさん鮪を買いましょう!!」といつもより多めに買い込みました。鮪を選ぶ目も真剣です。「これは、筋ね。こっちが色がいいわよ。」と納得のいく買い物が出来た様子。ボエンデに帰ってきていざ夕食作りを始めると「鮪、まだいいの?切る?切る??」と、頭は鮪のことでいっぱいの様子。「さっと湯掻いて、鮪しゃぶしゃぶ鍋にしましょう!!」と伝えると「きっと、美味しいね。」と、早くも食べる事を想像していました。

8月20日(金)
洗濯物たたみが終わり皆さん自然にリビングに集まってきました。スタッフが歌詞カードを配り始めると、「何かしらこれ?懐かしい歌が書いてあるわよ。」と興味深々。スタッフが最初のフレーズを歌うと皆さん後から歌いだします。皆さんから離れて座っている Oさんも歌い出し、合唱されています。一曲、一曲ごとに「この曲は学生時代に授業で習ったわ。この歌懐かしいわね。」と会話も自然と弾みます。夏の暑さも忘れて皆さん歌を歌い楽しまれていました。

8月28日(土)
ITさんとSMさんでお買い物に行かれています。暑い日ざしのなか、お二人共笑顔で、「ずいぶん明るいわねぇ。」「おうちにずっと居てもダメだしねぇ。」「たまには、こうやって外に出ないとねぇ。」とおっしゃっていました。帰りに切り通し公園でジュースを飲み休憩され、「私甘党だから、これすごく美味しいわぁ。」とITさん。「このことは秘密にしておきましょう。ないしょの話は、あのねのね。」お二人仲良く涼んでいらっしゃいました。「気持ちがいいわねぇ。自然があってここはいい所ねぇ。」と帰りの足取りも軽快にボエンデまで戻られています。

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