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Kamiigusa Asagi Diary

あさぎ介護日記2008年10月

上井草グルップボエンデ あさぎ介護日記2008年10月

10月1日(水)
U.Sさんとスタッフで近所のDIYのお店に毛糸を買いに行きました。毛糸を買いたいとおっしゃり、探しましたが結局見つからず、気に入った鉢植えのお花を買いました。お花が好きなU.Sさん、とても満足されていたようでした。その後、井草八幡のお祭りへ行き出店を見て回りました。子供たちがたくさんいて、その子供たちの様子をじーっと眺め、「子供たちは元気ね」と笑顔。長い間の外出でしたけれども、1日楽しんで過ごされていました。

10月15日(水)
今日は、2週間に1度の訪問歯科の診察日。IFさん、丁寧すぎるほどに歯磨きをしています。準備を整え、診察の順番待ち。なんだか、緊張の面持ちです。いざ、診察では、口腔ケアを受けています。歯医者さんに「このお歳で、丈夫な歯ですよ。大事にしてくださいね」とにっこり笑顔で誉められて、すっかり上機嫌。お部屋に戻ってから、スタッフに「小さい頃は、いつも虫歯だったけどね。子供の歯がいったん抜け落ちてから大人の歯が生えるでしょ?それから大事にしたんよ」と笑って教えてくださいました。

10月16日(木)
朝から爽やかな日本晴れで、あさぎだけでなく他のフロアのお年寄りも続々と外へ出かけて行きます。あさぎのお年寄りも何となくソワソワしています。そんな皆さんの様子は、一向に関係なくマイペースでゆったりと過ごしているのは、入居間もないIEさん。ソファーに腰掛けて新聞の隅から隅までじっくりと目を通しています。でも、散歩はとてもお好きなようで「美味しいコーヒーを飲みに行きませんか?」とお誘いすると、「そうですか?でも小銭がないんですよ…」と照れ笑いしながらも笑顔一杯。気持ちの良い秋風にふかれると「壁の中に居ると分からないけれど、ずいぶん天気が良いですね。」と仰って、しっかりとした足取りで公園を抜け、散歩とコーヒータイムを満喫されました。

10月22日(水)
午後、IFさん・SBさん・SMさん・Uさん達をお誘いし、車で花小金井にあるサニー農園へ里芋堀りにお出掛けしました。IFさん・SMさんの2人は、「私はね、昔、畑で良くいろんな農作物を収穫したことがあるから任して」と里芋見るやり、にこやかな顔をして、手際よく動かれていました。SBさんは最初、土をいじるのが嫌だったようで「私は汚れるからやらない、見ているだけで良いわ」と苦笑いされていましたが、最後のほうでは、「私もやるわよ」と仰り、喜んで収穫されていました。Uさんは車椅子のため、手伝う事は出来なかったものの、「畑を見たことがなかったから、思い出になるわ」と、皆の収穫の様子を近くで見たり、広い畑景色をみて感動されていた様子でした。車でお出掛けして、自然にふれ皆さん満足されたようで、笑顔が絶えず帰りの車内は賑やかでした。

10月29日(水)
夕方近く、IFさんがニコニコ顔で「ちょっと足の運動に行こうと思って」とお散歩へ。Yさんもお誘いして、スタッフと3人で秋の日暮れの中へ・・・1歩玄関を出ると、しっとりした秋の空気に皆で「気持ちいいわねぇ」と、溜息をつきました。農芸高校の方へ行くと、馬場に白と茶の綺麗な馬がいます。IFさんが、幼少期に家にいた馬の話をして下さり、「人の足音を聞き分けて、家の者だとヒヒ~ンて啼くのよ。寂しいと鼻面伸ばしてね、撫でてやると頬刷りしてくるの。可愛いわよ」と満面に笑みをたたえて話されます。Yさんと2人でお話に聞き入り、今度はYさんが雪の話をして下さいました。「カマクラはね、女の人は作れなかったの。男の人だけね」等、笑みを浮かべながら話して下さいます。公園で話をしながら一休みすると、夕暮れの陽射しの中を、ゆっくりと戻りました。

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